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2024.10.08

5分でわかる「車両管理」とは?3つの業務や始め方を徹底解説!

「車両管理とは具体的にどんな業務を行えばよいのかわからない」
「もっと効率的に車両管理を行う方法を知りたい」

社用車を使用している企業は必ず実施すべき「車両管理」。言葉の意味や重要性は理解できても、何をどう管理すればよいのかわからず悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、車両管理の具体的な「業務内容」や「メリット」を紹介するとともに、業務効率化に役立つ「車両管理システム」の概要、導入した企業の「成功事例」などについて詳しく解説します。

 

この記事でわかること

  • 車両管理の目的やメリット
  • 車両管理の具体的な業務内容
  • 効率的な車両管理に役立つ「車両管理システム」の概要

 

なお、「おすすめの車両管理システム」といったシステムに関する詳しい内容が知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【2024】車両管理システムおすすめ12選|目的別の比較表も掲載

車両管理って何をすればいいの?
法的義務から運用ポイントまでこれ一冊で完璧!

事故やトラブルを防ぎ、安全に社用車を利用するためには、適切な車両管理が重要です。台数が増えると管理内容も変わり、中には法律上の義務となる項目も含まれます。

【資料で分かること】      

  • 所有台数別で行うべき車両管理のポイント 
  • 法律で義務付けられていること 
  • 車両管理の成功事例

あなたの会社の所有台数にあった車両管理の内容を確認していただけます。 ぜひ資料をダウンロードしてみてください。
 

車両管理とは

車両管理とは、企業や事業所が使用する、社有車やリース車などの車両を管理する業務のことです。車両管理には、車両の状態だけでなく、自動車保険やドライバーの運転状況の管理も含まれます。

 

車両の点検や整備を適切に行うことで良好な状態に保ち、保険の更新時期などを漏れなく管理することで万が一のリスクに備えます。そして、ドライバーが運転に差し支えない健康状態であるかを確認し、安全運転の意識を醸成することで、車両トラブルや交通事故を未然に防ぐことができるのです。

 

企業が車両管理を行う目的

企業が車両管理を行う目的は大きく分けて以下の3つです。

 

①交通事故防止のため

車両の異常や部品の消耗を早期発見し、車両トラブルによる交通事故を防止するために車両管理を行います。事故を未然に防ぐためには、従業員に対する健康管理や安全運転の意識付けも欠かせません。

 

②資産およびコスト管理のため

企業の資産のひとつである社用車を定期的にメンテナンスしたり、状態や使用年数を把握したりすることは、資産価値の維持・向上に役立ちます。また、車両の維持費や燃料費、点検整備費、保険料などのコスト管理も重要です。

 

③法的責任を果たすため

車両の点検・整備や、従業員への安全運転教育など、車両管理の業務の中には法令で義務付けられているものもあります。

また、業務中に従業員が交通事故を起こしてしまった場合、雇用している企業側にも法的責任を問われる可能性があります。こうしたリスクを回避することも車両管理の目的のひとつです。

車両管理における3つの主な業務

車両管理には大きく分けるとドライバーの管理、車両の管理、記録類の管理の3つの業務があります。それぞれの具体的な管理内容について詳しく見ていきましょう。

①ドライバーの管理

一つ目はドライバーの管理です。車両を使用するドライバーに対しては、以下のような管理を行う必要があります。

  • 運転者台帳の管理
  • 運転免許証の有効期限
  • 安全運転教育の実施
  • 点呼の実施
  • アルコールチェックの実施

運転者台帳とは、ドライバーの氏名、生年月日、雇用開始日、事故歴、健康状態などを記録する台帳です。トラックなどの貨物自動車や、タクシー・バスといった旅客自動車については、法令で作成が義務付けられています。(旅客自動車においては、乗務員等台帳といいます。)

参考:貨物自動車運送事業輸送安全規則旅客自動車運送事業運輸規則

 

白ナンバーの自動車には運転者台帳の作成義務はありませんが、運転免許証の有効期限は必ず管理する必要があります。一般的には、Excelに情報を入力し、管理者が定期的に有効期限を確認するケースが多いです。

 

安全運転教育点呼、アルコールチェックの実施は、交通事故を防止するために企業として欠かせない取り組みです。安全運転や事故防止に必要な知識・技能を学ぶ機会を提供し、運転業務において点呼やアルコールチェックを実施することで、ドライバーの健康状態や酒気帯びの有無を確認します。

企業における安全運転教育については、以下の記事を参考にしてください。

参考記事:企業が取り組むべき「安全運転教育」とは?事故防止に役立つツールも紹介

 

2022年4月の道路交通法改正により、安全運転管理者を選任している事業所に対して、アルコールチェックが義務付けられました。詳しく知りたい方は、『5分でわかる!アルコールチェック義務化のすべて』をご確認ください。

なお、緑ナンバーの事業者には2022年4月の法改正以前からアルコールチェックが義務付けられています。

 

②車両の管理

二つ目は車両の管理です。従業員が安全に車両を使用できるよう、車両本体の管理も適切に行う必要があります。具体的には、以下のような管理を行いましょう。

  • 車両管理台帳の管理
  • 自動車保険の加入・更新
  • 車検や点検・整備
  • 最適な車両台数の把握

自動車保険の加入や更新、車検、点検・整備の状況把握、そして適切なタイミングでの実施は重要な業務です。多くの場合、Excelの管理表やリマインダー機能を利用して確認します。これらを徹底し、抜け漏れなく管理するための運用方法を確立することがポイントです。

さらに、車両の稼働状況を把握し、最適な台数で運用できているかを見極めることも、コスト管理の観点から重要です。 

 

車両管理台帳の管理方法

車両管理台帳とは、企業が車両を利用する上で必要となる情報を一元管理するための台帳です。

 

ナンバーや購入日など車両を特定するための項目や、定期点検・整備状況といった車両状況を把握するための項目、保険に関する項目の大きく分けて3つの項目をこの台帳で管理します。

 

台帳を管理する方法としては、紙やExcelが一般的ですが、近年はシステムを活用して管理する企業も増えています。

 

車両管理台帳に盛り込むべき項目や、無料でダウンロードできるテンプレートは以下の記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。

参考記事:車両管理台帳のテンプレート|台帳の必要性や入れるべき内容も解説!

 

③記録類の管理

三つ目は記録類の管理です。社用車に関して管理すべき記録がいくつかあります。具体的には以下のような記録を管理するようにしましょう。

  • 運転日報
  • 日常点検記録
  • アルコールチェック記録

運転日報とは、業務で自動車を運転した際に、ドライバーが氏名や走行距離など必要な項目を記載するものです。緑ナンバー事業者および、安全運転管理者を設置している白ナンバー事業者には、法令により作成と管理が義務付けられています。

運転日報に記載すべき項目や保存期間などについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:運転日報とは?記載すべき項目や書き方、保存期間もわかりやすく解説

 

また、車両トラブルの未然防止や早期発見には、業者による定期点検に加え、ドライバー自身が乗車前に実施する日常点検と、その結果を記録することも重要です。日常点検で確認すべき項目や方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事:【チェックシート付】車の日常点検15項目|頻度やタイミングも解説

 

「ドライバーの管理」の一環として行われるアルコールチェックは、実施するだけでなく、記録を1年間保存することが法令で義務付けられています。以下の記事では、法令に基づいた記載項目を網羅した記録簿のひな形(Excelテンプレート)を無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

参考記事:【無料】アルコールチェック記録簿のひな形5選|記入例や保存方法も紹介

車両管理で得られる3つのメリット

先ほど述べたように、車両管理は交通事故防止や資産・コスト管理、法的責任を果たすことを目的として行います。

さらに、適切な車両管理ができていると、以下のようなメリットも得られます。

 

①企業の信頼性と従業員の安全を守る

車両管理を行い社用車による交通事故を未然に防ぐことは、安心して運転できる環境を整備し、従業員の安全を守ることはもちろん、企業の信頼性を守ることにもつながります。

 

企業に対する世間の目はますます厳しくなっているため、たとえば自社の従業員が業務中に飲酒運転による交通事故を起こしたとなると、大きなイメージダウンとなります。

 

交通事故を防止し企業の信頼性を確保することは車両管理の大きなメリットと言えます。

 

②コスト最適化

車両管理により、車両を購入・維持するために必要な費用や、日々の業務で発生する燃料費などのコストを正確に把握することで、各々が適正であるかを見極め、車両に関するコストを最適化するための判断材料となります。

 

また、車両の稼働状況を把握して台数を見直し、減らすことができれば、大きなコスト削減につながります。

 

③環境負荷の低減

環境負荷の低減は、今や企業にとって欠かすことのできない取り組みのひとつです。

 

車両管理の一環として安全運転教育を行うことで、企業全体に安全運転の意識が醸成され、従業員ひとりひとりがエコドライブを実践できるようになれば、無駄な燃料消費を抑えて環境への負荷を減らすことにつながります。

車両管理を始める前に行うべき3つのこと

車両管理を始めるにあたって、安全運転管理者の選任など、やらなくてはならないことがいくつかあります。中には法律に関わるものもあるので、必ず対応しておきましょう。

 

①安全運転管理者の選任

購入・リースに関わらず、社用車を一定台数以上使用している場合は、安全運転管理者を選任する義務があります。この制度を安全運転管理者制度と言い、道路交通法によって定められています。

 

安全運転管理者の業務には、ドライバーの状態確認や安全運転教育などがあり、車両管理を行う上で非常に重要な役割を果たします。安全運転管理者については、後ほど詳しく解説します。


安全運転管理者の全体像について、『安全運転管理者まるわかりガイド』にイラスト付きでわかりやすくまとめています。ぜひご覧ください。

 

②車両管理規程の制定

車両管理規程とは、安全確保と法令遵守を目的として、社用車を運用する際のルールを明確化したものです。車両管理規程を制定していれば、事故が発生した際でも、企業が管理責任を果たしていたと証明することができます。

 

規程の存在は、事故による賠償額にも影響を与える可能性があります。もちろん、規程を制定するだけではなく、従業員の安全運転意識向上や細やかな点検・整備の徹底も重要です。

 

なお、車両管理規程で定めるべき項目や、違反した場合の罰則制定については、以下の記事で詳しく解説しています。一般的な規程のテンプレートも無料でダウンロードできますので、ぜひ活用してください。

参考記事:車両管理規程のテンプレート|規程の必要性や入れるべき内容も解説!

 

③管理部門と責任者の明確化

車両管理の業務は多岐にわたるため、管理部門と責任者を明確にしておくことも必要です。たとえば、車両の点検・整備の手配や自動車保険の更新、従業員の運転免許証期限の管理などは一般的に総務部などの管理部署が行います。

 

一方、従業員の健康状態のチェックや安全運転指導などは、実際に車両を使用する営業・サービスに関する部署が行います。

 

このように、業務内容によって管理部門が異なることがあるため、それぞれの管理業務をどこの部署が担当するのかを決めておきましょう。合わせて、車両管理責任者とそれらを統括する最高責任者を配置し、指示系統を明確にしておくことも重要です。

合わせて知りたい、安全運転管理者とは

ここで、白ナンバーの車両管理を担う、安全運転管理者について正しく理解しておきましょう。イラストを用いてわかりやすくまとめた、『安全運転管理者まるわかりガイド』も用意していますので、ぜひ参考にしてください。

 

安全運転管理者制度は、企業や事業所が一定台数以上の白ナンバー自動車を使う際に、安全な運転環境を確保するために導入されました。

 

社用車や運送車両の運転の管理・監督を担当する「安全運転管理者」および「副安全運転管理者」を選任し、安全運転の推進や事故の防止に取り組むことを目的としています。

 

安全運転管理者は、ドライバーの教育・訓練や運転状況のモニタリング、安全対策の策定・実施などを担当します。

 

選任義務の対象となる条件

安全運転管理者の選任が義務付けられているのは、以下のいずれかに該当する企業や事業所です。

  • 乗車定員が11人以上の自家用自動車を1台以上使用している
  • 5台以上の自家用自動車を使用している
    (原動機付自転車を除く自動二輪は1台につき自動車0.5台として計算)

さらに、20台以上の自家用自動車を使用している場合は、20台ごとに1人、副安全運転管理者の選任も必要となります。

 

緑ナンバーの車両管理は運行管理者が担当

ここで、安全運転管理者と似た役割を担う「運行管理者」についても説明しておきます。

 

白ナンバー自動車の車両管理は安全運転管理者が担当する一方で、トラックやバス、タクシーなどの緑ナンバー自動車の車両管理は「運行管理者」が担当します。

 

「運行管理者」を選任している事業所については、安全運転管理者の選任義務の対象外とされています。

 

安全運転管理者と運行管理者の違いや、両者の詳しい業務内容などについては以下の記事をご覧ください。

参考記事:安全運転管理者と運行管理者の違いを解説!必要な資格や罰則も紹介

 

安全運転管理者の資格要件

安全運転管理者にはどんな人を選任すればよいのでしょうか。安全運転管理者になるために必要な資格要件は以下のとおりです。

  • 20歳以上
    (副安全運転管理者が置かれている場合は30歳以上)
  • 運転管理の実務経験が2年以上必要
また、副安全運転管理者に必要な資格要件は以下のとおりです。
  • 20歳以上
  • 1年以上の運転管理の実務経験または3年以上の運転経験が必要

自動車運転管理に関して、上記の条件と同等以上の能力があると公安委員会が認定した場合も、安全運転管理者や副安全運転管理者になることができます。

 

ただし、過去2年以内に違反行為をした人は、安全運転管理者等になることができません。詳しくは以下の記事をご覧ください。

参考記事:安全運転管理者に必要な資格を解説|届出方法や罰則も紹介

 

また、選任した後は届出手続きも必要です。届出の方法や必要書類については以下の記事を参考にしてください。

参考記事:安全運転管理者の届出ハウツー!電子申請や必要書類のリンクも掲載

従来の車両管理で抱えがちな4つの課題

従来、ドライバーや車両本体に関する管理の記録は、紙の記録簿や台帳、Excelを用いて行うのが一般的でした。

しかし、効率重視の働き方が広まっていく中で、こうした管理方法に課題を感じ始めている企業も増えてきています。

 

ここでは、従来のアナログな車両管理を行う上で抱えがちな課題を4つ紹介します。

 

①免許や車検、保険などの更新漏れがある

従業員の運転免許証や自動車保険の有効期限、車検の実施などは、管理が煩雑で抜け漏れが発生しやすい業務です。

 

管理する従業員の人数や車両の台数が多い場合は、有効期限のタイミングがバラバラになることも多く、毎月のように更新の実施・確認を行わなくてはならないこともあります。

 

リース車両はリース会社からはがきが届いて更新時期を知らせてくれるケースもありますが、管理者がデータベースを作成して管理している場合などはチェックの抜け漏れが発生しやすい点が課題となっています。

 

②アルコールチェックが大変

アルコールチェック義務化により、運転前後にアルコールチェックの業務が追加されました。コンプライアンス遵守の観点からも業務の重要性は理解しているものの、しっかり運用しようとすればするほど大変・・・という声も少なくありません。

 

アルコールチェックは実施するだけでなく、確認結果を記録して保存したり、アルコールチェッカーを定期的に点検・メンテナンスすることも求められているため、こうした管理の手間が課題となっています。

 

③紙の記録類の管理が大変

車両管理においては、運転日報や日常点検の記録を管理する必要があります。そこへアルコールチェック記録の管理も加わり、業務負担が増加しています。

 

これらの記録類は一定期間保管する必要があるため、紙で運用していると莫大な枚数になります。また、記入漏れや提出漏れがないか確認する必要もあるため、社用車を頻繁に使用する場合や台数が多い場合には、管理が大変です。

 

④最適な車両台数がわからない

社用車を導入する際は、どれくらいの使用頻度になるのかリサーチして台数を決めることになります。しかし実際に導入してみると、思ったより使用頻度が高く必要な時に社用車がなくて使えない場合や、全く使われていない社用車がある場合もあります。

 

実際に何台必要になるか導入前に正確な予測を立てるのは難しいため、一旦は適当と思われる台数を導入するしかありませんが、導入後は稼働状況を把握して台数を見直す必要があります。

 

台数が不足している場合は業務遂行に支障をきたし、逆に車両が余っている場合は経費が無駄になってしまいます。

 

とはいえ、自社に必要な車両台数を正確に把握することは困難です。最適な車両台数で運用できている企業はあまり多くないかもしれません。

課題解決と効率化を叶える「車両管理システム」

これらの課題を解決し、車両管理業務の効率化を叶える方法として近年注目されているのが「車両管理システム」です。ここからは、車両管理システムについて紹介します。

 

車両管理システムとは

車両管理システムとは、社用車やリース車などの車両を効率よく管理することができるシステムのことです。

 

具体的には、1台の車を複数人で使う場合の予約管理ができるシステム、運転日報や日常点検などの書類をデータで管理できるシステム、アルコールチェック義務化の対応をまるごと行うことができるシステム、走行距離を計測して最適なルートを教えてくれるシステムなどがあります。

 

車両管理システムは、2017年の中型トラックに対するタコグラフ搭載義務化をきっかけに需要が一気に高まり、2016年から2022年の間で、車両管理システムを導入した車両台数は約3.7倍になりました。

2022年のアルコールチェック義務化への対応に伴い、車両管理業務を見直す中で、運送業や旅客業に加え、白ナンバーの社用車を使用する事業所においても、車両管理システムの導入が進んでいます。

 

なお、車両管理システムについては以下の記事で解説しています。各社が提供するサービスの特長や機能も比較しているので、合わせてご覧ください。

参考記事:【2024】車両管理システムおすすめ18選|機能比較や料金、選び方も解説

 

課題解決に役立つ4つの機能

実際に車両管理システムのどのような機能が課題解決に役立つのか、詳しく見ていきましょう。

 

①免許証や車検、保険更新期限のアラート機能

更新時期が近くなると管理者にアラート通知が届く機能のことで、管理者の見落としによる更新漏れを防止することができます。

 

免許証の有効期限が切れている人や車検が実施されていない車両は予約できないようにすることで、物理的に期限切れの人や車両の利用制限ができる機能を搭載しているシステムもあります。

 

②アルコールチェック機能

アルコールチェック機能は、アルコールチェックの測定結果の記録をシステム上で入力・管理できる機能です。システムによっては、アルコールチェッカーと連携して測定結果が自動で入力されるものや、記録に未記入・未提出があった場合に通知が送信されるものもあります。

 

この機能を活用することで自動入力による省力化や記録の抜け漏れ防止に役立ちます。

アルコールチェック機能に特化したサービスについては、以下の記事で紹介しています。

参考記事:【2024】アルコールチェックアプリおすすめ9選|機能や選び方も徹底解説!

 

③記録類のデジタル化機能

運転日報や日常点検、アルコールチェックの記録をスマホから入力し、データ提出・管理できる機能のことです。

 

記録類のデータ化や作業の自動化が可能となり、提出・確認までオンラインで完結するため、記録に関する業務の負担軽減に役立ちます。

 

④稼働状況集計機能

車両管理の記録を紙やExcelで運用している場合に把握することが難しいのが、車両の稼働状況です。

 

車両管理システムには車両予約機能やスマホが鍵の代わりになるデジタルキー機能が搭載されているものもあり、予約状況や鍵の操作ログなどのデータを活用すると車両の稼働状況を把握することが可能になります。

システムによっては自動で集計してグラフ化してくれるものもあり、最適な車両台数を判断するのに役立ちます。

 

スマホが車の鍵の代わりになる、「デジタルキー」については、以下の記事で詳しく解説しています。

参考記事:デジタルキーとは|仕組みや注意点、各メーカーの対応車種も紹介

 

車両管理システムには、他にも動態管理機能や安全運転支援機能といった、車両管理を効果的に行うための様々な機能があります。

車両管理システムのメリットと注意点

車両管理業務を行う上で、システムが役に立ちそうだと感じた方は、導入を検討する前にメリットと注意点について知っておくことが重要です。

 

車両管理システムのメリット

車両管理システムを導入すると、管理者とドライバー双方にとって大きなメリットがあります。

 

管理者のメリット

管理者にとってのメリットは以下の4つが挙げられます。

  • 管理工数の削減
    車両管理システムを用いると、予約や鍵の受け渡し、アルコールチェックにかかる時間を短縮したり、記録類をペーパーレス化して一元管理することで、抜け漏れを防止したりすることができ、工数削減につながります。

  • 生産性向上
    日報類のデジタル化や自動作成等のドライバーの負担を軽減する機能を備えたシステムを導入すると、ドライバーは本来の業務に集中できる時間が増えるので、生産性の向上が見込まれます。

  • 経費削減
    デジタルキー機能や動態管理機能、車両稼働状況集計機能などを活用することで、車両の正確な稼働状況を把握し、車両台数の最適化を行うことができます。

  • コンプライアンス遵守
    飲酒運転や交通事故のない安全な社会にするため、企業にはアルコールチェックや車検の徹底、安全運転教育の実施等が求められています。こうした社用車に関する適切な運用体制も構築できるようになります。
社用車の管理方法を見直して業務効率化を叶えた企業様の事例を、『成功事例から学ぶ最新社用車管理』でご紹介しています。ぜひ自社の運用と見比べて、より効率的な社用車管理の運用方法を検討してみましょう。

ドライバーのメリット

ドライバーにとってのメリットは以下の4つが挙げられます。

  • 利便性の向上
    車両管理システムなら外出先からでも簡単に車両の空き状況が確認でき、その場で予約が完了できるため、利便性が向上します。また、外出先でアルコールチェックを行う場合も、測定結果が自動でクラウド上に保存されるため、管理者にメールやチャットで提出する手間を解消できます。

  • 管理者とやり取りする手間を削減
    車両管理システムを活用するとシステム上で完結する業務が増え、鍵の受け渡しや日報類の提出など、管理者とのやり取りの負担や手間を軽減することができます。

  • 長時間労働の解消
    ドライバーにとって負担になりがちな日報類の作成を自動化したり、ペーパーレス化したりでき、日報作成にかかる手間や時間を削減できます。また、効率的な走行ルートを提案してくれる機能を活用すれば、移動時間の短縮につながり、長時間労働の解消に役立ちます。

  • 働きやすさの向上
    デジタルキー機能や日報類のデジタル化機能が搭載されたシステムを導入すれば、鍵の受け渡しや日報類の対面での提出が不要になるため、直行直帰やテレワークなどの選択肢が広がり、働きやすさの向上をもたらします。
社用車に関わる「面倒」を減らし、タイパ&売上アップを叶える方法や事例を『営業担当者必見!タイパ&売上UPが叶う!?スマートな社用車の使い方とは』でご紹介しています。ぜひご覧ください。

導入する際の注意点

車両管理システムを活用して得られるメリットについて解説してきましたが、システムを導入する際には注意しなければいけないポイントもあります。

 

コストがかかる

車両管理システムを導入する際、多くの場合にはコストが発生します。

一般的に月額制のシステムが多く、どのシステムを選んでもランニングコストが発生する可能性が高いです。また、システムによっては初期費用が必要な場合もあります。

 

ただし、システム導入により見えないコストが削減できたり、減車や保険料低減など効果が現れてくれば、ある程度ペイできる可能性もあります。

 

定着させるための取り組みが必要

車両管理システムに限らず、新しくシステムを導入する場合には、社内で利用方法を定着させなくてはなりません。せっかく導入しても、「使い方が煩雑で使ってもらえない」「使いにくいとクレームがきた」というケースもあります。

 

システムを有効活用するためには、マニュアルを作成したり、利用説明会を開催したりするなど、利用者(ドライバー)に向けたサポートが必須となります。

 

行動を監視されることへ抵抗を感じる従業員もいる

動態管理は位置情報をリアルタイムで把握したり、走行ルートを記録したりするため、ドライバーは「常に監視されている」と感じることも多いです。運転方法を評価されることに対しても、ベテランドライバーはよく思わない可能性があります。

 

システム導入の目的は従業員の監視ではなく、安全を守るためであるということを理解してもらうことが大切です。

おすすめの車両管理システム3選

ここでは、例として3つの車両管理システムを紹介します。

①Bqey(ビーキー)

長年車のカギを作ってきた高い技術力を活かして開発した"デジタルキー"が搭載されており、スマホで車の施解錠ができるので鍵の受け渡しが不要になります。デジタルキーの操作ログを用いて車両の稼働状況を自動集計・グラフ化できるので、車両台数の最適化も実現できます。

また、車両予約・アルコールチェック記録や運行記録・稼働状況等の情報をクラウドで全て一元管理することができます。免許証や車検の期限が近づくと通知が届き、期限切れでの車両利用を制限することができるため、有効期限管理にも役立ちます。

初期費用や初期工事が不要なのも嬉しいポイントです。

車両予約・管理機能
アルコールチェック機能
免許証等の有効期限管理機能
日報類のデジタル化機能
デジタルキー機能
動態管理機能 ×
稼働状況集計機能
安全運転支援機能 ×
アプリの活用
初期費用 不要 

こんな人におすすめ

  • カギの受け渡しの手間・紛失リスクをなくしたい
  • 稼働状況を集計して車両台数を見直したい
  • 車両に関する情報をクラウドで一元管理してペーパーレス化したい

URL:https://bqey.com/

詳細はサービス紹介資料をご確認ください。

②LINKEETH(りんきーす)

AI搭載通信型ドライブレコーダーを活用し、安全運転支援と車両運行管理をトータルに実現したサービスです。ドライブレコーダーの加速度センサーやAIを活用し、ドライバーの運転傾向をチェックでき、事故抑止、省燃費運転によるコスト削減を実現します。また、GPSを活用し、車両の位置や状態をリアルタイムにチェックすることができます。

車両予約・管理機能 ×
アルコールチェック機能
免許証等の有効期限管理機能 ×
日報類のデジタル化機能
デジタルキー機能 ×
動態管理機能
稼働状況集計機能 ×
安全運転支援機能
アプリの活用
初期費用 要確認

こんな人におすすめ

  • 動態管理機能でしっかり管理したい
  • ドライブレコーダーで運転傾向を把握したい
  • 位置情報をリアルタイムで把握したい
     

URL: https://www.ntt.com/business/services/linkeeth.html

③BUSINESS NAVETIME 動態管理ソリューション

配車計画、動態管理、リアルタイムの交通情報、様々な車種に対応したカーナビゲーション、作業実績まで移動の最適化に特化したクラウド型動態管理システムです。独自の技術により新規開通した道路に即座に対応しているため、地図データへの反映が早いのが特徴です。顧客情報管理もできるため、配送業や営業先が多い場合におすすめです。

車両予約・管理機能 ×
アルコールチェック機能 ×
免許証等の有効期限管理機能 ×
日報類のデジタル化機能
デジタルキー機能 ×
動態管理機能
稼働状況集計機能 ×
安全運転支援機能 ×
アプリの活用
初期費用 要確認

こんな人におすすめ

  • カーナビとしても活用したい
  • 配車計画を楽に立てたい
  • 位置情報をリアルタイムで把握したい

URL:https://fleet.navitime.co.jp/

今回は3つの車両管理システムを紹介しましたが、より多くの車両管理システムをまとめて比較したい方は、以下の記事をご覧ください。各サービスの特徴もご紹介しているので、自社に合ったシステムを見つけることができると思います。

参考記事:【2024】車両管理システムおすすめ18選|機能比較や料金、選び方も解説

車両管理システムを選ぶための3ステップ

車両管理システムは多岐にわたるため、どのような手順で選んだらよいかわからない方も多いかと思います。機能や種類を踏まえて、自社に合った適切なシステムを選ぶためには、以下のような3ステップで選ぶとよいでしょう。

ステップ1:システムの導入目的・解決したい課題を整理する
ステップ2:課題を解決できる機能を把握する
ステップ3:導入のしやすさ・導入前後のサポート体制を確認する

まずは車両管理・ドライバーの労務管理に関する業務の棚卸を行い、自社の抱えている課題を整理することが大切です。車両管理システムの導入目的を明らかにした上で、どの機能を活用すれば課題を解決できるのかを見極めましょう。

 

導入を検討する際には、費用対効果やサポート体制、導入しやすいデバイスであるかどうかも確認するようにしましょう。

 

自社に合ったシステムを選定するポイントについて知りたい方は、『車両管理システムの選び方』をダウンロードしてみてください。自社の抱える課題を整理するためのチェックシートも掲載しているのでぜひ活用してください。

車両管理システムの導入事例

ここからは、実際に車両管理システム「Bqey(ビーキー)」の導入事例を紹介します。車両管理システムの導入によりどのような効果があったのか見ていきましょう。

株式会社フォーバル様の事例

株式会社フォーバルは、「情報通信」「海外」「環境」「人材・教育」「起業・事業承継」の5分野に特化した、次世代経営コンサルティングを行っている企業です。

社用車を効率よく簡単に管理できるツールを探していた同社では、既に導入済みのシステムでは実現できなかった一元管理ができるBqeyを導入しました。

  • 抱えていた課題

・運転日報や日常点検の記録内容を把握できず指導ができなかった
・運転日報や日常点検の記録媒体や記録方法が部門ごとにバラバラだった

  • Bqeyを導入して感じたメリット

・車両の使用状況や各種記録がリアルタイムで反映され、記録に不備があったとしてもすぐに運転者に指導できるようになった
・運転者は社用車を利用する際に必要な入力の手間が減り、管理者は各種記録を一元管理できるようになり、各拠点で生産性が向上した

豊安工業株式会社様の事例

豊安工業株式会社は75年以上にわたりプラント設備の設計施工・メンテナンス、エネルギーマネジメントで日本のモノづくりを支えています。現在、同社では営業訪問のための乗用車など全47台の社用車を運用しています。アルコールチェックの記録や運転日報を紙で管理することによる手間を削減できるサービスを検討される中で「Bqey」と出会い、導入に至りました。

  • 抱えていた課題

・アルコールチェックや運転日報を紙に記入しており、ファイルの管理が負担となっていた
・当時使用していたアルコールチェッカーとパソコンの接続エラーが頻発し、その対応が業務負担となっていた

  • Bqeyを導入して感じたメリット

アルコールチェッカーとアプリをスムーズに連動して記録が残せるだけでなく、顔写真を残すことでなりすまし防止につながり、コンプライアンスも遵守できる
・アルコールチェックと運転日報、車両予約を一括管理できるため、管理業務の負担を削減できた
操作がシンプルで誰でも簡単に必要な情報を記録できる

他にも多くの企業様の事例を、『【導入事例】CASE STUDIES of Bqey』にて紹介しています。ぜひご覧ください。

まとめ

今回は、車両管理の目的やメリットを踏まえ、始める前の準備や具体的な業務内容などについて解説しました。

 

車両管理は、従業員が安心して社用車を使用できる環境を整備することや、トラブルや事故を未然に防ぐことにもつながります。また、もしもトラブルや事故が起きた時でも、損害を最小限に抑えるための準備になります。

 

車両管理を始めるにあたっては、必要に応じて安全運転管理者を選任することや、車両管理規程の作成、それぞれの業務の管理部門と責任者の明確化が必要です。

主な業務内容としては、ドライバー・車両本体・記録類の3つを管理することになりますが、いずれも従来の紙やExcelを用いた運用では、抜け漏れや業務負担といった課題が発生しがちです。

 

こうした課題を解決し、車両管理を適切かつ効率的に実施するために、「車両管理システム」を導入する企業も増えてきています。車両管理システムのメリットや導入する際の注意点を正しく理解し、導入企業の事例を参考にしながら、自社に合った車両管理の運用方法を見つけてください。

社用車管理の業務時間が5分の1になった!
注目の車両管理システム「Bqey(ビーキー)

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