【最新版】運転日報の取り扱いマニュアル!管理方法や活用方法を解説
運転日報作成の義務化に伴い、とりあえずはテンプレートを使っているけど管理が煩雑になりせっかくのデータが活用しきれていないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、運転日報の有用な管理方法や活用方法についてお伝えします。
運転日報とは?なぜ導入されたのか
商用車を所有する事業所は運転者の氏名・走行距離・運転日時などを記録し、「運転日報」として管理し、1年間保管することが義務付けられています。
ドライバーにとっても、管理者にとっても作業工数が多く負担に感じる方も多いかもしれません。しかし運転日報はドライバーの過労具合や運転時間を見える化し、長時間運転による交通事故の防止や安全運行の実現を目的としています。
また、商用車での交通事故は企業のイメージダウンにも繋がりかねません。
悲しい車両事故を0にするため、運転日報を正しく管理し、業務効率化に活用することをオススメいたします。
運転日報の作成は「義務」。2つの法律で定められている
貨物自動車運送事業輸送安全規則
国土交通省が定めている規則で、貨物を自動車で運送する事業者に対し、安全な輸送を実現することを目的としています。
1990年に発令される以前は、トラックドライバーの長時間労働や飲酒運転の事故が社会問題化しており、現在に至るまで幾度となく法改正が行われてきました。
<対象者>
この法律では国土交通省の認可を受けた一般貨物自動車運送事業者などで事業用自動車(トラックなど)のドライバーが対象です。
道路交通法施行規則
警察庁が定めている規則で、安全な道路交通を実現することを目的としています。
一定の条件を満たす自動車を所有する事業者は、安全運転管理者を選任し、ドライバーに運転日誌を記録させる必要があります。
<一定の条件とは?>
- 乗車定員が11人以上の自動車を1台以上保有
- 5台以上の自動車を保有
運転日報の書き方。追加項目で業務効率化を!
「運転日報」には決められたフォーマットはなく、各社がExcelやペーパーなど扱いやすい方法で管理しています。しかし、企業業態によって報告項目に指定があるため、必須項目が含まれているかどうか確認しておきましょう。
貨物自動車運送事業を行っている企業
<必須項目>
- 運転者の氏名
- 車両の種類、ナンバー
- 目的地
- 運転開始日時と終了日時
- 交替場所と日時(運転者が交替した場合)
- 休憩(睡眠含む)場所と日時
- 走行距離
- 休憩(睡眠含む)場所と日時
- 貨物の積載状況(大型車:車両総重量が8トン以上 又は最大積載量が5トン以上の普通自動車)
- その他、交通事故や著しい運行遅延が発生した場合はその概要と原因
出展:貨物自動車運送事業輸送安全規則(第八条_乗務等の記録)/e-Gov法令検索
事業で使用する車両数が一定台数以上の企業
上記の貨物自動車運送業以外で5台以上商用車を所有している企業の必須項目です。
必須項目数としては4つですが、同乗者や目的地など項目数を追加することで業務効率化やコスト削減に向けたデータ収集に役立ちます。
ただし、あまりに入力事項多いと報告者の負担が大きくなり逆効果にもなりかねません。何を改善していきたいのかを見極めて項目数を選択するようにしましょう。
具体的な活用方法は後ほどお伝えします。
- 運転者の氏名
- 運転開始日時と終了日時
- 走行距離
- その他、自動車の運転状況を把握するために必要な事項
- 同乗者
- 目的地
- 車両使用目的(買い出し・移動など)
- 走行距離
- 燃料追加日
- 車両点検(アクセルの効き具合やワイパーの状態など)
運転日報は保管期間は1年!紙とデータどっちが便利?
貨物自動車運送事業輸送安全規則と道路交通法施行規則では、運転日報の保存期間は最低1年間と定められています。
ここでは紙とデータで管理する場合のメリット・デメリットを比較しました。
紙で管理
メリット
パソコンやスマートフォンなどの端末が必要なく、導入費用を低くすることができます。
事業所の年齢層が高くデータで管理するほうが時間がかかる、そもそもドライバーの人数が少なく管理に困っていないという場合は紙の方が気軽かもしれません。
デメリット
一方、ドライバーの人数が多い場合は日々紙が増え続けることになるので、ファイリングの手間や1年分の保管スペースの確保が必要になります。また、手書きの場合は文字が読み切れず報告者に確認しなければならない場合もあります。
万が一事故が発生した場合に運行記録を確認する際、紛失してしまっていたり、ファイルを取り出しい1ページずつ確認して・・といった記録を取り出す作業に手間がかかり対応に遅れが発生する可能性があります。
データで管理
メリット
ペーパーレス化に繋がり、物理的な保管場所が必要ありません。
データの取り出しや管理がしやすくなるためドライバーが多い事業所や労働環境の改善や業務効率に課題感を感じている場合はデータでの管理をオススメします。
また、データの改ざんを防止するため編集履歴が残るようにしたり、一度登録したあとは編集ができないようにするなどの仕組みを取り入れると安心です。
デメリット
外部システムを導入する場合は初期費用やランニングコストが発生し予算の確保が必要です。企業によっては上層部やドライバーへの説明など導入に至るまでのステップが複雑な場合もあるかもしれません。
しかし上記でも記載したように、運転日誌のデータ化は業務効率化に役立てられるのと同時に、ペーパーレス化やエコドライブの推進など環境面でのメリットも大きく、SDGsの取り組みとしてPRすることができるのでぜひ一度ご相談ください。
運転日報を業務改善に二次活用しよう!
上記でもお伝えしたように、「運転日報」は業務改善のためのデータがたくさん詰まっています。
自社にとって有用な情報を無料で集約できるコンテンツとも言えます。ぜひ上手に活用して労働環境の質向上に繋げてくださいね。
①走行距離の活用方法
~エコドライブの推進で経費削減~
燃料を給油した時点の走行距離や給油量を記録することで燃費が分かります。
燃費データを分析することで、データに基づいたエコドライブの推進に繋げることができます。
また、エンジンオイルやタイヤ交換などのメンテナンスの目安にもなり、安全な車両管理にも活用することができます。
②日常点検の活用方法
~車両の異常を早期発見で事故を未然に防ぐ~
タイヤの空気圧や、アクセルの効き具合、フロントライトの点灯に異常がないか、ワイパーの摩擦状況など簡単な日常点検も運転日報に追加することで車両の異常を早期に発見し、早期に修理することができます。
重大な不具合が発生してからでは修理代が大きくかかってしまったり、交通事故にも繋がりかねません。日常点検は人命に関わるリスクを軽減することができるため、記録事項が増えることにはなりますが、安全運転に繋げることができるので重要な項目といえるでしょう。
③記録データの活用方法1
~勤務状況の見える化で働き方改革~
ドライバーの労働状況はなかなか見えない部分が多いですが、いつ休憩をとっているのか・運転開始から終了までどれくらい時間がかかっているのかなど、記録データを集積することで労働環境の改善に役立てることができます。
また、費用対効果の高いドライバーの運転記録や運転経路、走行距離などのデータを参考にマニュアル化することで新人教育や会社全体の業務効率化に繋がります。
④記録データの活用方法2
~車両台数の見直しで経費削減~
事業所によっては1日に複数回車両を使うこともあれば、1週間に数回しか使わないなど使用頻度にバラつきがある場合は使用頻度の低い車両を無くすことで経費削減に繋げることができます。
運転日報はシステムでの管理が圧倒的に便利。「Bqey」
東海理化が開発した「Bqey(ビーキー)」はドライバー・管理者の双方にとっての「使いやすい」「便利」を追及したユーザーフレンドリーなクラウドシステムです。
ドライバー側の「使いやすい」
東海理化の「Bqey」は社用車の予約からアルコールチェック・日常点検・運転日誌など社用車に関する報告がアプリ1つで完了します。
報告事項は2択式にするなど、シンプルな操作画面にすることで報告作業にかかるドライバーの業務負担を軽減することができます。
管理者側の「便利」
毎月各事業所から送られてくる報告書もクラウドで一元管理することができるため、書類の整理にかかっていた時間を他の業務に充てることで仕事の質向上に繋げることができます。
クラウドに集約したデータはCSVでダウンロードが可能で、欲しい情報をすぐにデータ化することができます。また、保存期間は3年間と労働基準法にも対応しております。
さらに、スマートフォンが車両の鍵になる「デジタルキー」も搭載することで物理的な鍵の受け渡し作業が無くなり鍵の管理からも解放されます。
「システムを入れても使いこなせないのではないか」と不安な方のために、Bqeyでは導入前から運用までしっかりお客様に伴走できるようサポート体制を充実させております。
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