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  3. 【2024】社用車や営業車におすすめの車種12選|選ぶポイントや適切な管理方法も
2024.01.25

【2024】社用車や営業車におすすめの車種12選|選ぶポイントや適切な管理方法も

社用車や営業車があると移動の際に公共交通機関を使う必要がなく、不便な場所であっても目的地まで直行できるため、業務をスムーズに行うことができます。そのため、多くの企業が社用車を所有しています。

 

しかしながら、社用車を新たに導入したい場合や追加で導入する場合には、

・社用車として人気の車種を知りたい
・自社に合った社用車の選び方がわからない
・購入とリースどちらにするかで悩んでいる
・導入後に社用車をどのように管理したらよいかわからない

など、疑問や悩みを抱えている方も多いかと思います。

 

そこで本記事では、「社用車におすすめの車種」や「購入とリースのメリット・デメリット」、「選び方のポイント」と合わせて、導入後に行わなくてはならない「社用車の管理業務」についても解説します。

台数が増えると管理すべきことも変わる!?
社用車管理の見直し、適切に対応できていますか?

社用車を一台でも所有している場合、事故やトラブルを防いで安全に利用するために、社用車管理を行っている企業は多いと思います。しかし、台数が増えると管理内容ややるべきことが変わるということはご存知でしょうか?

法律上の義務となる項目もあるため、確実な対応が求められます。そこで、所有台数別に実施しなければならないことを、わかりやすく解説した資料をご用意しました。

【資料で分かること】      

  • 所有台数別に実施すべきこと 
  • 法律で義務付けられていること 
  • 社用車管理の成功事例

社用車管理について見直す際の参考にしていただける内容となっていますので、
ぜひ資料をダウンロードしてみてください。
 

そもそも、社用車とは

社用車とは、会社の業務やそれに必要な移動のために使用される自動車です。これには会社が所有する車だけでなく、リース車両やレンタカーも含まれます。これらの管理は通常法人や個人事業主が行い、一般的にダンプカーやバスなどは社用車には含まれません。

社用車は用途によって適する車種も変わります。主な用途としては、以下の4パターンが挙げられます。

  • 営業車
  • 荷物搬送車
  • 社員の送迎車
  • 役員車
それぞれの用途別におすすめの車種を見ていきましょう。

用途別!おすすめの社用車12選

社用車の使い方は企業によって様々です。営業部門が客先に出向く際に使用する場合や大きめの荷物を運ぶ場合、社員や役員の送迎で使用する場合など、用途によって適切な車種は異なります。ここでは、用途別におすすめの社用車をご紹介します。

営業車

営業車の場合は小回りが利く運転のしやすい車が人気です。軽自動車を使用する場合も多く、荷室が広く荷物をたくさん運ぶことができるような車種は人気が高いです。

荷物を載せることが少なく取引先を訪問するのが目的であったり、複数名乗車する場合、長距離運転が多い場合にはワゴンタイプの乗用車もよく選ばれています。

スズキ エブリイ

出典:スズキ株式会社(エブリイ|スズキ
車の特長

荷室が広くバックドアも開口部が広いので、荷物の出し入れがしやすく、たくさんの荷物を運びたい場合におすすめです。助手席を倒せば、長尺の荷物も運ぶことができます。

 
  • サイズ:全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,895mm
  • 乗車定員:4名
  • 荷物スペース(最大):荷室長2,640mm、荷室幅1,385mm、荷室高1,240mm
  • メーカー希望小売価格:991,100円~
  • 燃費(WLTCモード):16.4㎞/L

ホンダ N-VAN

出典:本田技技研工業株式会社(N-VAN|Honda公式サイト
車の特長

助手席側のセンターピラーがなく開口部が広いのが特長で、バックドアが開けられない場合でも助手席側から積み下ろしが可能です。ピラー機能はドアに内蔵され、高い衝突安全性能も確保しています。

 
  • サイズ:全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,945mm
  • 乗車定員:4名
  • 荷物スペース(最大):荷室長2,635mm、荷室幅1,390mm、荷室高1,365mm
  • メーカー希望小売価格:1,337,600円~
  • 燃費(WLTCモード):19.2㎞/L

スズキ アルト

出典:スズキ株式会社(アルト|スズキ
車の特長

アルトの特長は、マイルドハイブリッド搭載による燃費の良さです。エブリイやハイゼットカーゴほど荷室は広くありませんが、荷物を運ぶことよりも営業先への移動距離が長い場合などにおすすめです。

 
  • サイズ:全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,525mm
  • 乗車定員:4名
  • 荷物スペース(最大):荷室長1,225mm、荷室幅905mm、荷室高710mm
  • メーカー希望小売価格:1,218,800円~
  • 燃費(WLTCモード):27.7㎞/L

トヨタ プロボックス

出典:トヨタ自動車株式会社(トヨタ プロボックス | トヨタ自動車WEBサイト
車の特長

5名乗りの中では比較的価格が安価で、後部座席を倒せば荷物もたくさん積むことができます。シートを倒す操作も簡単で、人が乗る場合と荷物を運ぶ場合で柔軟な使い方ができます。ハイブリッド車も選べます。

 
  • サイズ:全長4,245mm、全幅1,690mm、全高1,525mm
  • 乗車定員:5名
  • 荷物スペース(最大):荷室長1,810mm、荷室幅1,420mm、荷室高935mm
  • メーカー希望小売価格:1,491,000円~
  • ハイブリット車燃費(WLTCモード):22.6㎞/L
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):17.2㎞/L

日産 AD

出典:日産自動車株式会社(日産:AD [ AD ] ビジネスセダン/バン (nissan.co.jp))
車の特長

バックドア開口時の高さがあり、荷室底面が低いため、荷物の積み下ろしを楽に行うことができます。また、運転席の近くに収納スペースが集中配置され、使いたいときに瞬時に取り出せる機能性も特長です。

 
  • サイズ:全長4,395mm、全幅1,695mm、全高1,500mm
  • 乗車定員:5名
  • 荷物スペース(最大):荷室長1,830mm、荷室幅1,305mm、荷室高940mm
  • メーカー希望小売価格:1,787,500円~
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):16.1㎞/L

荷物搬送車

業種によっては、大きな荷物を運ぶ機会が多い場合もあるでしょう。そういった場合には、バンタイプの車が人気です。

トヨタ ハイエースバン

出典:トヨタ自動車株式会社(トヨタ ハイエース バン | トヨタ自動車WEBサイト
車の特長

ハイエースバンは大量の荷物を運ぶのに適した人気の車です。シートを倒せば大きな荷物も運べる上に、シートを活用すると6名まで乗ることができるタイプもあります。

 
  • サイズ全長4,695mm、全幅1,695mm、全高1,980mm
  • 乗車定員:2/3/5/6名(ボディタイプにより異なる)
  • 荷物スペース(最大):荷室長3,000mm、荷室幅1,545mm、荷室高1,335mm
  • メーカー希望小売価格:2,439,500円~
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):9.4㎞/L

日産 キャラバン

車の特長

ハイエースバンと並んで人気なのが、キャラバンです。荷室の広さはや燃費はほぼ同じですが、グレードによってはインテリジェントルームミラーを設定でき、クリアな後方視界が得られるのが特長です。

 
  • サイズ全長4,695mm、全幅1,695mm、全高1,990mm
  • 乗車定員:3/5/6/9名(ボディタイプにより異なる)
  • 荷物スペース(最大):荷室長3,050mm、荷室幅1,525mm、荷室高1,320mm
  • メーカー希望小売価格:2,526,700円~
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):8.5㎞/L

社員の送迎車

駅から事業所までが遠い場合など、送迎車として社用車が必要な場合もあるかと思います。大型車の場合は特別な免許が必要な場合がありますが、ここでは普通免許で運転できて定員人数が多い車をご紹介します。

トヨタ ハイエースワゴン

車の特長

ハイエースワゴンは乗車定員が10人です。揺れが緩やかで乗り心地が良いのが特長です。

 
  • サイズ全長4,840mm、全幅1,880mm、全高2,105mm
  • 乗車定員:10名
  • メーカー希望小売価格:2,946,600円~
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):8.8㎞/L

日産 キャラバンワゴン

車の特長

ハイエースワゴンと並んで人気なのが、キャラバンワゴンです。こちらも10名まで乗車することができ、大きな差はありません。

 
  • サイズ全長4,695mm、全幅1,695mm、全高1,990mm
  • 乗車定員:10名
  • メーカー希望小売価格:3,209,800円~
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):8.5㎞/L

役員車

役員が使用する役員車も社用車の1つです。役員車は会社のイメージにも繋がるため、会社規模や乗車する役員の好みなどにも合わせる必要がありますが、今回は一般的に選ばれている役員車をご紹介します。

トヨタ クラウン

出典:トヨタ自動車株式会社(トヨタ クラウン | トヨタ自動車WEBサイト

車の特長

クラウンにもいくつか種類がありますが、特長としては先進的でエレガントなデザインと「全席特等席」の室内空間、そして乗り心地の良さです。

 
  • サイズ全長5,030mm、全幅1,890mm、全高1,475mm
  • 乗車定員:5名
  • メーカー希望小売価格:7,300,000円~
  • ハイブリット車燃費(WLTCモード):18.0㎞/L

トヨタ レクサスLS

出典:LEXUS
車の特長

日本を代表する高級車ブランドといえばレクサスです。中でもLSはレクサスの原点とも言えるフラッグシップセダンです。パッケージによって値段は異なりますが、社長車など高級感が必要なシーンに特におすすめです。

 
  • サイズ全長5,235mm、全幅1,900mm、全高1,450~1,460mm
  • 乗車定員:5名
  • メーカー希望小売価格:10,940,000円~
  • ハイブリット車燃費(WLTCモード):13.6㎞/L

トヨタ アルファード

車の特長

最近は、広々とした空間や乗り降りのしやすさからミニバンも役員車として選ばれるようになりました。中でも、アルファードは高級ミニバンとしての地位を確立しています。重要な打ち合わせや同乗者との会話でも窮屈さを感じさせず、乗り心地も快適です。

 
  • サイズ全長4,995mm、全幅1,850mm、全高1,935mm
  • 乗車定員:7名
  • メーカー希望小売価格:5,400,000円~
  • ハイブリット車燃費(WLTCモード):17.5㎞/L
  • ガソリン車燃費(WLTCモード):10.6㎞/L

なお、役員車については以下の記事にて詳しく解説しています。役員車の導入を検討している方や、もっと多くの役員車のおすすめ車種を見たい方は、合わせてご覧ください。
参考記事:役員車におすすめの車種6選|必要性や選ぶポイント、入手方法も解説

社用車を導入するメリット・デメリット

社用車を導入している企業も多いですが、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。これから導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

メリット

社用車を導入するメリットとしては、以下が挙げられます。

 

移動効率を上げることができる

駅から目的地が近い場合は公共交通機関を利用してもあまり不便ではないかもしれませんが、バスへの乗り継ぎやタクシーが必要な場合には、結構な移動時間がかかります。直接車で目的地まで向かった方が早い場合も多いので、社用車があると移動効率を上げることができます。

 

重い荷物を運ぶ際などに楽

賞品のサンプルを運ぶメーカーや資材をは混む建築業など、業種によってはたくさんの荷物や重い荷物を運ぶ機会も多いかと思います。長距離はもちろん、近距離の場合であっても車があると荷物を運ぶのが各段に楽になります。荷物を郵送する場合などでも、社用車があると配送センターまで荷物を車で運ぶことができます。

 

交通費の精算の手間が省ける

公共交通機関を利用すると、都度経費精算が発生するケースが多いです。社用車の場合はドライバーが適宜ガソリンを給油する必要がありますが、ETCカードや給油カードを車内に設置しておくと、ドライバーが経費精算を行う必要がなくなります。承認作業を行う上司の手間もなくなります。

 

マイカーよりも適切に管理しやすい

マイカーを業務で使用している企業もあるかと思いますが、マイカーの場合は任意保険の加入有無の確認、業務時間と通勤時間を明確にして適切に労務管理などを行う必要があります。社用車の場合は会社の所有する車となるため、マイカーよりも管理が行き届きやすく、適切な管理が実現できます。

デメリット

様々なメリットがある一方で、社用車を導入するデメリットとしては、以下が挙げられます。

 

費用が発生する

社用車を導入するには、もちろん費用が発生します。とはいえ、新車だけでなく中古車を選ぶことなどで費用を抑えることはできます。導入時には社用車の使用頻度や目的を明確にした上で、移動効率の向上や交通費精算業務の削減によってどのくらい経費削減に繋がるかを考え、社用車の購入費用と比較して費用対効果が得られるかを検討する必要があります。

 

社用車の管理を行わなくてはいけない

社用車を導入した場合は、適切に社用車の管理を行わなくてはなりません。例えば、社用車で事故があった場合などには、企業側にも責任が及びます。また、2022年の道路交通法改正により、所有する社用車の台数によってはアルコールチェックの実施が必要になります。

 

なお、社用車の事故に関しては以下の記事で解説しています。合わせてご覧ください。
参考記事:社用車で事故が起きたら誰の責任?対応方法や保険、体制作りも解説

 

アルコールチェック義務化に関しては以下の記事で解説しています。社用車を一定台数所有する場合は必ず対応しなくてはならないので、合わせてご確認ください。
参考記事:【12月最新】アルコールチェック義務化とは|運用方法まで徹底解説! 

社用車を選ぶ時の3つのポイント

社用車を導入しようと決めたとしても、何を基準に選んだらよいのかわからない方もいるかと思います。ここでは、社用車を選ぶ時の3つのポイントをご紹介します。なお前提として、まずは目的や用途を整理してから社用車を選ぶようにしましょう。

①サイズ・乗車定員

社用車の用途によって、乗車人数が異なるかと思います。営業部門の社員が一人で移動することが多いようであれば、軽自動車など小さな車で十分です。軽自動車であれば、小回りが利きやすく運転もしやすい傾向にあります。

 

逆に送迎車として使用する場合には、乗車人数が多い車を選ぶ必要があります。サイズによっては大型免許が必要になる場合もありますが、10名程度であれば普通免許で運転できる車種もあります。

②荷物スペースの大きさ

社用車の使用目的として、大きな荷物や重たい荷物を運ぶという場合もあるかと思います。荷物を入れるスペースの大きさは車種によって異なるので、荷物を運ぶ可能性が高い場合は事前に確認しておきましょう。

 

数メートルあるような大きな荷物を運ぶ場合は車体が大きい車種を選ぶ必要がありますが、軽自動車であっても、後部座席を完全にフラットにして荷物を入れることができるような車種もあります。同じ車体の大きさであっても荷物スペースは大きく異なるので、必ず確認しましょう。

③価格・燃費

社用車を導入する際には当然ですが価格を確認する必要があります。トータルの費用を抑えたい場合は中古車を、月額の費用を抑えたい場合はリース車を活用するなどの方法もあります。

 

また、社用車を導入すると車本体の価格だけでなく燃料費もかかるので、燃費が良い車かどうかも重要です。

購入VSリースどちらがよい?

社用車を導入したいと思った時、どのように入手したらよいのでしょうか。方法としては購入とリースという選択肢が挙げられます。購入とリースそれぞれのメリットとデメリットを紹介するので、どちらが自社に合っているか検討してみてください。

購入する場合

社用車を入手する方法の1つとしては購入が挙げられます。購入とリースで大きく異なる点は、費用計上の方法です。購入の場合は、購入代金や税金、保険料、整備費用などを都度一括払いすることになります。そのため、高額の支払いが一時的に発生することになるので、手元資金がないと購入は難しくなります。

 

また、新車だけでなく、中古車を購入するというケースもあります。中古車であれば新車よりも費用を抑えることができるので、検討してみても良いかもしれません。

メリット

社用車を購入するメリットは以下のとおりです。

  • 多少傷等がついても問題ない
  • 好きなタイミングで買い替えが可能

リースと違ってあくまで自社に所有権があるので、車に多少傷がついても問題ないですし、車内設備を好きにカスタマイズすることもできます。また、契約期間もないため、好きなタイミングで買い替えることもできます。

デメリット

一方で、社用車を購入するメリットは以下のとおりです。

  • イニシャルコストがかかる
  • 固定資産に該当するため減価償却が必要で、会計上の手間がかかる
  • 車検や点検の管理が煩雑

先程もお伝えしたとおり、購入の場合は最初に一括で料金を支払わなくてはならないため、資金が必要になります。また、固定資産に該当するため、減価償却処理を行わなくてはならず、会計処理の手間が発生します。

 

また、社用車を複数台所有する場合は、車検や点検の管理も煩雑になりがちです。これらを怠ると法律違反となってしまうため、適切に管理する必要があります。

リースの場合

社用車を入手するもう1つの方法はリースです。リースの場合は、リース費用として毎月一定額を費用計上することになります。そのため、一時的な費用負担は発生せず、資金計画は立てやすくなります。

メリット

社用車をリースするメリットは以下のとおりです。

  • イニシャルコストがかからない
  • 車検や点検の費用も含めたリース契約があるため、車両管理が楽
  • リース費用として毎月同じ金額を計上できるため、会計上の手続きが楽

先程もお伝えしたとおり、毎月同じ金額をリース費用として計上するので、イニシャルコストは不要です。また、車検や点検も含めてリース会社が管理してくれるケースが多いので、車両管理は購入より楽になります。

デメリット

一方で、社用車をリースするメリットは以下のとおりです。

  • 経営状態によってはリース契約を結べない可能性がある
  • 途中でリース契約を解約したい場合に、違約金が発生する
  • 走行距離の制限がある

リース契約をするためには審査があります。会社の経営状況によっては審査が通らない可能性もあるので、注意が必要です。また、リース契約の場合は契約期間が決まっているので、期間内に解約しようとすると違約金が発生します。

リースの場合は走行距離の制限がある場合も多いので、毎日長距離運転する場合はリースの条件に当てはまらない可能性があるので、事前に確認するようにしましょう。

 

なお、社用車を経費処理する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

参考記事:【必見】社用車を経費処理する方法|節税効果の高い入手方法やおすすめのタイミングも解説

社用車を導入する際に対応しなくてはいけない4つのこと

購入であってもリースであっても、社用車を導入すると管理業務が発生します。ここからは、社用車を導入する際に合わせて対応しなくてはならないことを解説します。内容によっては法律に関係する場合もあるので、適切に対応を進める必要があります。

①安全運転管理者の選任

社用車を一定台数以上所有する場合は、安全運転管理者の選任が必須です。なお、安全運転管理者の選任については以下のコラムでご説明していますので、合わせてご覧ください。
参考記事:5分でわかる!安全運転管理者の選任義務|対象企業や届出方法も解説

改めて知っておきたい、安全運転管理者制度とは

安全運転管理者制度は、一定数以上の自家用自動車を使っている企業や事業所が、安全な運転環境を確保するために導入されています。この制度では、業務で使用する自動車の運転を管理・監督するために、専門の「安全運転管理者」と「副安全運転管理者」を選任しなくてはなりません。

 

これらの安全運転管理者及び副安全運転管理者には、重要な役割が託されています。その中心的任務は、安全運転を推進し、事故の防止に取り組むことです。

 

安全運転管理者は、運転者の教育や訓練を行ったり、運転状況を監視したりするだけではなく、安全対策を策定して実施する責任を持っています。そのために、組織内で安全運転の風土を育て上げ、事故を事前に防止するために活動します。

対象となる事業所

安全運転管理者の選任義務は、アルコールチェック義務化の対象と同様で、以下のいずれかに当てはまる企業(事業所)が対象となります。

  • 乗車定員が11人以上の自動車を1台以上所有している
  • その他の自動車を5台以上所有している
    ※ 大型自動二輪車または普通自動二輪車は、それぞれ1台を0.5台として計算
     (道路交通法施行規則第9条の8)

選任する人数

事業所が使用している車の台数などによって、必要な人数はそれぞれ異なります。

安全運転管理者

自動車(白ナンバー)を5台以上使用している場合は、1人以上の安全運転管理者を選任する必要があります。また、定員が11人以上の自動車を使用している場合は、1人以上選任しなければなりません。

 

副安全運転管理者

副安全運転管理者は、安全運転管理者の業務を補佐し、万一の欠員や代理業務を担当します。企業や事業所が安全運転管理者を選任する場合、車の台数によって副安全運転管理者を選任する必要があります。車を20台以上使用している場合は、20台増すごとに1人を選任しなければなりません。

なお、安全運転管理者については以下の記事で詳しく解説しています。選任義務を怠ると罰則も設けられているので、早めに対応を進めておきましょう。
参考記事:【最新版】5分でわかる!安全運転管理者とは|選任義務や業務内容を徹底解説

②車両管理規程の制定

社用車を運用するにあたり、社内でのルールを定める必要があります。多くの会社では「車両管理規程」を制定しています。

 

例えば社用車で事故が発生したり、第三者に損害を与えてしまった時には、企業側にも責任がおよびます。そういった事故など未然に防ぐためにも、車両管理のルールを明確にしておくことが必要です。

 

なお、車両管理規程のテンプレートとしては以下のサイトがおすすめです。是非ご活用ください。

車両管理規程の雛形見本(ご自由にダウンロードください) - car-management ページ! (jimdofree.com)
車両管理規程の書式テンプレート(Word・ワード) | テンプレート・フリーBiz (template-free.biz)
車両管理規程 : Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog (livedoor.jp)

なお、車両管理規程については以下のコラムでもご紹介しています。規程に入れるべき内容も解説しているので、制定を検討している場合はぜひご活用ください。
参考記事:車両管理規程のテンプレート|規程の必要性や入れるべき内容も解説!

③車両管理の責任者の決定

車両管理を行うには、組織として責任者を決定する必要があります。具体的に管理すべき内容としては、以下のような内容が挙げられます。

  • 車検の実施時期
  • 保険の更新時期
  • 運転者の免許証の期限
  • 車両管理に関する記録類
 

その他にも、安全運転教育の実施なども責任者が統括する場合があります。

④自動車保険の選定

社用車を導入する際には、合わせて自動車保険に入ることが一般的です。自動車保険の中には、法人向けのものもあります。個人向けの保険と法人向けの保険では、補償の範囲や車両の制限、特約の中身などが異なります。

 

法人向けの保険は、個人向けよりも高い可能性がありますが、契約台数が増えれば増えるほど安くなる傾向があるので、補償内容と料金を加味して選ぶようにしましょう。

社用車で事故が起きた時の対応

社用車を導入すると、従業員が事故を起こすリスクが発生します。企業として事前にリスクを把握し、もしもの時の対応を理解しておく必要があります。ここからは、社用車で事故が起きた場合の対応について解説します。

責任の所在

従業員が業務中に交通事故を起こした場合は、従業員本人と企業の両方に責任がおよびます。企業が負う責任としては、「使用者責任」と「運行供用者責任」の2種類があります。それぞれの責任の内容は、以下のとおりです。

使用者責任

従業員が業務時間中に交通事故を起こした場合、民法第715条で定められた「使用者責任」が成立し、雇用主も責任を負います。交通事故は、他人の権利や法律上保護されるべき利益を違法に侵害する「不法行為」とみなされるため、従業員の不法行為によって誰かに損害が生じた場合は、雇用主が従業員と連帯して責任を負わなければなりません。

 

ちなみに、社用車だけでなくマイカー(自家用車)を使って業務を行っていた場合にも「使用者責任」は発生するため、注意が必要です。

運行供用者責任

「運行供用者責任」とは、自動車の運転によって利益を得る者が、自動車が関与した交通事故に対して責任を負うことです。会社が従業員に業務で車を使用させている場合、会社は車の運転によって利益を得ているとみなされ、運行供用者責任を負うことになります。

 

運行供用者責任のポイントは、「運行を支配し利益を得る人」に責任が課せられることです。運行支配とは、車の運行に対して支配権を持ち、車の使用をコントロールできる立場であることを指します。また、運行利益は、客観的に利益が生じている状態を指します。トラックや代行業者だけでなく、営業に使用される車でも、会社側に運行供用者責任が発生する場合があるため、注意が必要です。

対応手順

従業員が交通事故を起こした場合、企業側は以下のような手順で対応します。
  1. 従業員に事故状況を確認し、現場での対応の指示を出す
  2. 従業員本人がけがをしている場合は、現場に行く
  3. 保険会社に連絡する
  4. 交通事故証明書を申請する
  5. 従業員に報告書作成を依頼する
  6. 従業員へのケアと、安全教育を実施する

なお、社用車の事故については以下の記事で詳しく紹介しています。もしもの時に対応に困らないように、事前に確認しておくことをおすすめします。
参考記事:社用車で事故が起きたら誰の責任?対応方法や保険、体制作りも解説

合わせて知っておきたい、社用車管理とは

ここまでお伝えしてきたように、社用車を導入した際には、安全かつ適切に運用するために社用車の管理を確実に行わなくてはなりません。ここからは、社用車管理について具体的に解説していきます。企業としてトラブルなく社用車を利用していくためにも、しっかりと理解しておきましょう。

社用車管理の概要

社用車管理とは、社用車を所有している企業が社用車に関する適切な管理を行うことです。タクシーやバスなど、緑ナンバーの車に対して行うイメージがあるかもしれませんが、営業車などの白ナンバーであっても社用車管理は行わなくてはなりません。

 

白ナンバーに関する車両管理については、「道路交通法」で定められています。2022年4月からは一定台数以上の社用車を所有する場合にはアルコールチェックの実施が義務付けられ、社用車管理の徹底が求められるようになりました。

 

社用車を導入する場合には、車両管理の責任者や担当者を選任し、適切に管理業務を遂行する必要があります。

 

なお、アルコールチェック義務化については以下の記事で詳しく解説しています。法律で義務化されていますので、自社が対象であるかも含めて必ず確認しておきましょう。
参考記事:【2023版】アルコールチェック義務化とは|運用方法まで徹底解説!

社用車管理の重要性

なぜ社用車管理を行わなくてはならないのでしょうか。その大きな理由としては以下の2つが挙げられます。

 
  • 従業員が安全に社用車を使用できる環境を整えるため
  • 社用車に関するトラブルや事故が起きるリスクを低減させるため
 

社用車の点検や従業員への安全教育を確実に実施することで、従業員は安心して社用車を使用することができますし、トラブルや事故を未然に防ぐことにも繋がります。また、保険への加入や事故発生時の対応方の把握により、もしもトラブルや事故が起きた時でも、損害を最小限に抑えることができます。

 

なお、社用車管理を行うことで期待できるメリット等については、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

参考記事:社用車管理の重要性や必ず実施すべきことを解説|効率化の方法も紹介

社用車管理の具体的な3つの業務

では、社用車管理とは具体的にどのようなことを行えば良いのでしょうか。大きく分けると3つの管理業務があります。それぞれ見ていきましょう。

①ドライバーの管理

一つ目はドライバーの管理です。車両を使用するドライバーに対しては、以下のような管理を行う必要があります。

  • ドライバーへの点呼の実施
  • 運転者台帳の管理
  • 安全運転教育の実施
  • 運転免許証の更新状況の確認

②車両の管理

二つ目は車両の管理です。従業員が安全に車両を使用できるよう、車両本体の管理も適切に行う必要があります。具体的には、以下のような内容を行いましょう。

  • 保険の加入・更新
  • 車検のタイミングの管理・実施
  • 車両管理台帳の管理
  • 適切な車両台数の把握・調整
なお、車両管理台帳については以下のコラムで詳しくご説明しています。記載すべき内容や必要性についてだけでなく、無料のテンプレートもご紹介していますので、是非ご活用ください。
参考記事:車両管理台帳のテンプレート|規程の必要性や入れるべき内容も解説!

③記録類の管理

三つ目は記録類の管理です。社用車に関して管理すべき記録がいくつかあります。具体的には以下のような記録を管理するようにしましょう。

  • 日常点検記録
  • 運転日報
  • アルコールチェック記録

なお、記録類については以下のコラムで詳細に紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
・運転日報の参考記事:【無料】運転日報のテンプレート|保管義務や運用方法についても徹底解説

・日常点検の参考記事:車の日常点検で見るべき3つのポイント|重要性や適切な頻度も解説

・アルコールチェック記録簿の参考記事:アルコールチェック記録簿のテンプレート|運用方法も徹底解説!

抱えがちな4つの課題

社用車を導入すると、合わせて社用車管理も行わなくてはなりません。所有する台数にもよりますが、社用車管理には管理工数がかかります。ここからは、社用車管理を行う上で抱えがちな課題や困りごとを紹介します。

①日報類の紙での管理が大変

社用車を導入すると、運転日報や日常点検を行わなくてはなりません。また、先程もお伝えしたとおり、一定台数以上所有する場合にはアルコールチェックも実施しなくてはなりません。

 

これらの記録類は一定期間保管する必要があるため、紙で管理していると莫大な枚数になります。また、ドライバーの記録類に記入漏れや提出漏れがないかも確認する必要があるため、社用車を頻繁に使用する場合や社用車の台数が多い場合には、管理が大変です。

②自社に必要な車両台数がわからない

社用車を導入する際は、ドライバーがどれくらいの頻度で社用車を利用するかをリサーチして台数を決めることになります。しかし実際に導入してみると、思ったより使用頻度が高く必要な時に社用車がなくて使えない場合や、全く使われていない社用車がある場合もあります。

 

実際に何台必要かは導入前に正確に予測することは難しいので、一定台数を導入するしかありませんが、導入してからは利用状況を把握して車両台数を見直す必要があります。車両台数が足りていない場合は業務効率が下がってしまいますし、逆に車両が多すぎる場合は経費が無駄になってしまいます。

 

とはいえ、自社に必要な車両台数を正確に把握することは困難です。最適な車両台数で運用できている企業はあまり多くないかもしれません。

③車検の実施や保険の更新漏れがある

社用車を導入すると、マイカーと同様に車検を実施しなくてはなりません。また、保険に加入する場合がほとんどだと思うので、保険の更新も確実に行わなくてはなりません。

 

数台しか所有していない場合や、すべての社用車の車検や保険の更新のタイミングを合わせている場合はそこまで管理に困らないかもしれませんが、社用車によってタイミングがバラバラになることも多いかと思います。その場合は毎月のように車検や保険の更新を行わなくてはならないこともあります。

 

リースで導入した場合はリース会社からはがきが来るなど、特に細かく管理しなくても問題ない可能性もありますが、車検の実施忘れは安全性を担保できなくなりますし、保険の更新漏れは事故時のリスクが高まるため、確実に管理する必要があります。

④危険運転や交通事故のリスクがある

社用車を導入すると、様々なドライバーが車を運転することになるため、ドライバーの運転技術によっては危険運転や交通事故のリスクが伴います。運転に慣れていない若手のドライバーだけでなく、運転に自信のあるベテランドライバーにも慣れや油断による事故のリスクがあります。

 

社用車を導入する際には、定期的に安全運転教育を実施するなど、交通事故防止に努めなくてはなりません。

課題を解決する方法としての「車両管理システム」

社用車管理で抱えがちな課題を解決する方法として近年注目されているのが「車両管理システム」です。ここからは、車両管理システムについてご紹介します。

そもそも、車両管理システムとは

車両管理システムとは、社用車やリース車などの車両を効率よく管理することができるシステムのことです。


車両管理システムは、2017年の中型トラックに対するデジタコの搭載義務化やをきっかけに需要が一気に高まり、2016年から2022年の間で、車両管理システムを導入した車両台数は約3.7倍になりました。

飲酒運転防止に対する企業の意識が高まるとともに、さらに車両管理システムが注目されるようになってきています。また、働き方改革により、労働時間の見直しが図られる中で、社用車管理業務の負担を軽減させるために、車両管理システムを導入する企業も増えました。

 

なお、車両管理システムについては以下の記事で解説しています。各社が提供するサービスの特長や機能も比較しているので、合わせてご覧ください。
参考記事:【2023】車両管理システム比較14選|選び方や機能を徹底解説

車両管理で発生しがちな課題を解決するために活用できる機能

車両管理システムの機能は多岐に渡ります。ここからは、先程お伝えした課題を解決できる機能をご紹介します。

日報類のデジタル化機能

車両管理業務の中で工数がかかると言われているのが、日報類の管理です。運転日報や日常点検記録に加えて、アルコールチェック記録も保管しなくてはならなくなりました。これらの日報類をまとめてデータ提出・管理することができる機能を搭載したシステムもあります。

 

車両稼働状況集計機能

紙で管理している場合に確認することが難しいのが、車両の稼働状況です。予約管理機能で予約状況を保存している場合や、デジタルキーでカギの操作ログが取れる場合、動態管理機能で移動の記録が残っている場合には、データを活用すると車両の稼働状況を把握することが可能です。

 

これらの情報をシステムからダウンロードして手作業で集計することもできますし、システムによっては自動で集計してグラフ化してくれるものもあります。

 

車検や保険更新時期のアラート機能

社用車を所有している場合は、車検や保険の更新時期も管理しなくてはなりません。更新時期が近くなると管理者に通知が届く機能があると、更新漏れを防止することができます。車検や保険の時期は車両によって異なる場合が多いので、社用車を多数保有している場合には更新漏れのリスクを低減させることができる機能です。

 

動態管理機能

動態管理とは、車などの移動するものの位置情報や状態をリアルタイムで記録・管理することです。具体的には、GPS機能のある端末を車に搭載し、位置情報などの走行データを取得します。

 

システムによっては、実際の走行ルートを記録した上で、より効率的に移動することができる最適ルートを提案する機能が備わっています。

 

その他にも、予約管理機能、デジタルキー機能、アルコールチェック機能、運転傾向分析機能などの機能があり、車両管理システムを導入すると業務効率化することができます。

まとめ

今回はおすすめの社用車や選び方をご紹介し、合わせて車両管理についても解説しました。社用車を導入すると、移動効率が上がったり、交通費精算の手間を省くことができたりします。

 

一方で、社用車を導入すると車両管理を適切に行わなくてはなりません。社用車管理を怠ると、従業員が交通事故を起こしてしまったり、トラブルに繋がるリスクがあります。企業には車両管理を確実に行う責任があるため、社用車を導入する場合は合わせて車両管理の方法も検討するようにしましょう。

最近注目されている車両管理システム
Bqey」をご存知ですか?

Bqeyは「使い勝手満足度92.3%」とお客様の満足度が非常に高い車両管理システムです。

  • 車両の稼働状況を正確に集計して自動でグラフ化    
  • アルコールチェック記録など、義務化で増える業務を簡略化
  • 日報類を全てデジタルで完結し、ぺーパレス化を促進    

など、車の管理者とドライバー双方の負担を軽減し、業務効率や経費削減に繋げることができる機能が充実しています。

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