【2024】車両用GPS追跡アプリおすすめ5選｜料金や注意点も解説
走行ルートの最適化や配送業務の効率化を目指す企業にとって、社用車の位置情報を把握できるGPS追跡アプリは有用なツールです。
本記事では、車両用GPS追跡アプリのメリットと注意点、料金相場などについて詳しく解説します。おすすめのアプリや、選ぶ際のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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車両用GPS追跡アプリとは
車両用GPS追跡アプリとは、GPS（Global Positioning System：全地球測位システム）を活用して車両のリアルタイム位置情報を追跡・管理するシステムです。
地球の周囲を飛んでいる複数の人工衛星から電波を受信することによって、現在地を特定するGPSは、地図アプリやスマホゲーム、自動車のカーナビシステムなど、さまざまなソフトウェアや機器で活用されています。
車両用GPS追跡アプリの仕組みは、車両に搭載された端末（スマートフォンなど）が衛星から電波を受信し、その位置情報をモバイルデータネットワークや無線ネットワークを通じてクラウドサーバーに送信することにあります。
クラウドサーバーに送信されたデータは、専用のアプリを通じて管理者に提供されます。これにより、管理者は車両の現在位置、走行履歴、速度、その他の走行データをリアルタイムで確認することができます。
車両用GPS追跡アプリのメリットと注意点
車両用GPS追跡アプリには多くのメリットがある一方、導入に際してはドライバーのプライバシーに関する問題など、いくつかの注意点を考慮することが必要です。詳しく見ていきましょう。
メリット
最大のメリットは、リアルタイムで車両の位置情報を把握できる点です。これにより、到着時間の正確な把握が可能となり、顧客からの問い合わせにも迅速に回答できるようになります。事故やトラブル発生時には、迅速な対応が可能となり、乗務員の安全確保にも寄与します。
さらに、走行履歴を分析することで、走行ルートを最適化し、燃費の向上や無駄なアイドリングの削減につながります。
また、ドライブレコーダー（ドラレコ）などの他のデバイスと比較すると、車両用GPS追跡アプリはデバイスや設置費用にかかる費用を抑えることができます。スマートフォンにアプリをインストールするだけで利用できる手軽さも、メリットのひとつです。
注意点
一方で、車両用GPS追跡アプリの導入にはいくつかの注意点も存在します。
車両用GPS追跡アプリに常に監視されているという意識が、ドライバーに心理的なプレッシャーを与える可能性があります。これに対しては、導入前にドライバーへの十分な説明と合意形成が必要です。監視目的ではなく、安全確保と業務効率化を目的として車両用GPS追跡アプリを導入することを伝えることが重要です。
また、車両用GPS追跡アプリならびに使用するスマートフォンの導入・維持にはコストがかかるため、費用対効果の観点からも検討する必要があります。
スマートフォンをすでに使用していれば問題ありませんが、新たに購入し、さらに数年ごとに買い換える場合、新たに予算を計上しなければなりません。企業の予算や運用方針に合致するかをよく考慮してください。
車両用GPS追跡アプリの料金相場
車両用GPS追跡アプリの料金体系は、月額課金が一般的です。ほとんどのアプリでは、ダウンロード・インストールなどの初期費用は無料となっています。
月額費用はおよそ500〜1,500円が相場です。課金対象はユーザーひとりあたり、または車両一台あたりで設定されていることが多いです。アプリによっては、機能を制限した無料プランを提供し、必要なオプションを追加することで課金する方式もあります。
契約にあたり、最低アカウント数や契約期間が定められているアプリもあるため、注意してください。加えて、スマートフォンなどの各端末費用や、データ通信費用がかかることも考慮してください。
車両用GPS追跡アプリの選び方
自社に合った車両用GPS追跡アプリの選び方を、3つの観点から紹介します。
用途で選ぶ
車両用GPS追跡アプリは、営業車や配送トラックなど、異なる用途に応じた機能を持つものがあります。したがって、各業務の特性に合わせたアプリを選ぶことが肝心です。
営業車の場合、以下のようなニーズが考えられます。
- 走行ルートを把握し、営業効率向上のためのデータとして活用する
- 直行直帰や外出中の業務状況を把握する
これらに対応するためには、走行ルートや走行履歴のデータの見やすさや、自動集計機能の有無などがポイントとなります。顧客訪問のスケジュール管理や最適な走行ルートを提案してくれる機能もあるとよいでしょう。
一方、配送トラックの場合、以下のようなニーズが考えられます。
- 事故や渋滞が発生した際、速やかに連携し回避する
- 顧客からの到着時刻に関する問い合わせに迅速に対応する
- 急な配送依頼があった際、近くにいる車両の位置を把握する
これらに対応するためには、渋滞状況などをデバイス上に表示する機能、稼働している全車両の位置情報を一覧できる機能、ドライバーとのチャット機能などがあるとよいでしょう。
例えば、アプリがリアルタイムで渋滞情報を提供し、それに基づいてルートを自動的に変更できる機能があれば、遅延を最小限に抑えられます。また、アプリを通じてドライバーとのコミュニケーションが容易になるため、必要な指示をタイムリーに伝えることが可能です。
附帯機能で選ぶ
車両用GPS追跡アプリには、基本的な位置情報追跡機能に加えて、さまざまな附帯機能が備わっているものがあります。
アルコールチェック機能
トラックなどの緑ナンバーの事業者や、安全運転管理者を選任している白ナンバーの事業者においては、運転前後にドライバーのアルコールチェックを実施し、その記録を保存しなければなりません。
アルコールチェッカーと連携して測定結果が自動入力されたり、記録に未記入・未提出があった際に通知されたりするので、手間の削減と抜け漏れの防止に役立ちます。また、測定の様子を撮影する機能もあり、なりすましが防止できます。
以下の記事では、アルコールチェックに特化したアプリを紹介しています。合わせてご覧ください。
参考記事：【2024】アルコールチェックアプリおすすめ9選｜比較表も掲載！
日報作成機能
社用車を業務で使用する際には、運転者の名前や走行日時、走行距離などを記録する日報の作成が必要です。アプリに日報作成機能が搭載されていると、その作業を大幅に省き、正確なデータ管理が可能になります。
以下の記事では、運転日報に特化したアプリを紹介しています。合わせてご覧ください。
参考記事：【2024】運転日報アプリおすすめ11選｜機能の比較表も掲載
ナビゲーション機能
ナビゲーション機能も業務効率化に役立つ機能です。アプリ内で目的地までの最適なルートを案内し、ドライバーがスムーズに移動できるようサポートします。渋滞や工事などの道路状況をリアルタイムで反映し、最適なルートを提案することで、移動時間を短縮し、効率的な運行を実現します。
これらの附帯機能が自社の業務に必要かを考慮し、最適な車両用GPS追跡アプリを選ぶことが重要です。
使いやすさで選ぶ
使いやすいアプリかどうかも重要な選定基準です。直感的に操作できるアプリは、利用者への浸透が早く、操作ミスが起こりにくいでしょう。
また、アプリで収集した情報をまとめて表示する、管理者向けPC画面の操作性も重要です。管理者が車両の追跡やデータ管理を効率的に行うためには、見やすく使いやすいデザインが必要です。特に、車両の位置情報や走行データを迅速かつ正確に把握できるダッシュボードやレポート機能が備わっていると、業務効率化に大きく貢献します。
トライアルやデモ版が提供されているアプリもあるため、実際に操作してアプリの使いやすさを事前に確認することが推奨されます。
さらに、アプリ導入後のサポート体制が整っているかどうかも、選定時にチェックすべきポイントです。初めてアプリを導入する際には、アプリの初期設定や使い方のトレーニングなど、きめ細かいサポートがあれば心強いでしょう。また、トラブルが発生した際の迅速な対応や、操作方法に関する問い合わせに対するサポートがあれば、長期的な運用において大きな安心材料となります。
おすすめの車両用GPS追跡アプリ5選
スマートフォンを活用した、おすすめの車両用GPS追跡アプリを5つ厳選しました。それぞれの特長やメリットを詳しく紹介していきます。
①BUSINESS NAVITIME 動態管理ソリューション
スマートフォンのGPSを使って、作業者の位置や作業状況、次の訪問先とその到着時間などを地図上に表示できます。独自技術により、新規開通した道路情報を迅速に地図データに反映することができ、正確な到着予想や効率的な配送計画に役立ちます。
②Cariot
3秒に1回の同期で全車両の位置情報とステータスがリアルタイムに可視化できます。計画に対して遅延が予測された段階で相手先にメールで通知するなど、「いつ着くか」がわかることで準備やフォローが可能となります。
③AI-Contact フリート
初期費用・月額費用ともに完全無料のサービスです。スマートフォンとPCを用いて、運行ルート管理や運転日報の入力・出力、動態管理、車検や免許証の期限管理、アルコールチェック記録管理が行えます。
④ODIN動態管理
BtoBの配送／運送業界に特化したシステムで、3000社以上の導入実績があります。リアルタイムで複数車両の位置が把握できるほか、運転日報、勤怠管理、メッセージング機能も搭載しています。サポート体制も充実しており、2週間の無料試用期間を提供しています。
⑤Loogia
自社開発した最適化アルゴリズムを活用することで、最適で高精度な配車計画・配送ルートを作成できる「自動配車クラウド」です。全国数十万台の実走行データから時間帯別の道路混雑などの交通状況を反映し、より現場に即したルートを作成します。
業務効率化には車両管理システムもおすすめ
先ほど紹介した車両用GPS追跡アプリは「車両管理システム」とも呼ばれ、広く利用されています。車両管理システムの中には、スマートフォンの他にもドライブレコーダーや専用デバイスなどを利用して、社用車の位置情報を取得できるサービスがあります。
車両管理システムとは
車両管理システムとは、社用車など業務において使用する車両を効率的に管理し、安全運転推進と業務負担軽減の両立を叶えるツールです。
車両管理システムは、車両やドライバーを管理する上で必要となる、以下のような機能を搭載しています。
- 車両予約・管理機能
- アルコールチェック機能
- 免許証等の有効期限管理機能
- 日報類のデジタル化機能
- デジタルキー機能
- 動態管理機能
- 稼働状況集計機能
- 安全運転支援機能
2017年の中型トラックに対するタコグラフ搭載義務化をきっかけに需要が一気に高まり、2016年から2022年の間で、車両管理システムを導入した車両台数は約3.7倍になりました。
2022年4月から白ナンバーに対するアルコールチェックが義務化され、業務量が増加したこともあり、車両管理に関する業務負担を軽減させるためにシステムを導入する企業も増え、これから先も需要は伸びていくと言われています。
車両管理システムのメリット
車両管理システムを導入すると、管理者とドライバー双方にとって大きなメリットがあります。
管理者のメリット
管理者にとってのメリットは以下の4つが挙げられます。
- 管理工数の削減
車両管理システムを用いると、予約や鍵の受け渡し、アルコールチェックにかかる時間を短縮したり、記録類をペーパーレス化して一元管理することで、抜け漏れを防止したりすることができ、工数削減につながります。 - 生産性向上
日報類のデジタル化や自動作成等のドライバーの負担を軽減する機能を備えたシステムを導入すると、ドライバーは本来の業務に集中できる時間が増えるので、生産性の向上が見込まれます。 - 経費削減
デジタルキー機能や動態管理機能、車両稼働状況集計機能などを活用することで、車両の正確な稼働状況を把握し、車両台数の最適化を行うことができます。 - コンプライアンス遵守
飲酒運転や交通事故のない安全な社会にするため、企業にはアルコールチェックや車検の徹底、安全運転教育の実施等が求められています。こうした社用車に関する適切な運用体制も構築できるようになります。
ドライバーのメリット
ドライバーにとってのメリットは以下の4つが挙げられます。
- 利便性の向上
車両管理システムなら外出先からでも簡単に車両の空き状況が確認でき、その場で予約が完了できるため、利便性が向上します。また、外出先でアルコールチェックを行う場合も、測定結果が自動でクラウド上に保存されるため、管理者にメールやチャットで提出する手間を解消できます。 - 管理者とやり取りする手間を削減
車両管理システムを活用するとシステム上で完結する業務が増え、鍵の受け渡しや日報類の提出など、管理者とのやり取りの負担や手間を軽減することができます。 - 長時間労働の解消
ドライバーにとって負担になりがちな日報類の作成を自動化したり、ペーパーレス化したりでき、日報作成にかかる手間や時間を削減できます。また、効率的な走行ルートを提案してくれる機能を活用すれば、移動時間の短縮につながり、長時間労働の解消に役立ちます。 - 働きやすさの向上
デジタルキー機能や日報類のデジタル化機能が搭載されたシステムを導入すれば、鍵の受け渡しや日報類の対面での提出が不要になるため、直行直帰やテレワークなどの選択肢が広がり、働きやすさの向上をもたらします。
以下の記事では、車両管理システムの主な機能やおすすめのシステムなどについて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
まとめ
車両用GPS追跡アプリは、企業の営業・配送業務の効率化に有用なツールです。主なメリットは、リアルタイムでの位置情報把握、ルート最適化、トラブル発生時の安全確保などがあります。一方で、プライバシーへの配慮や費用対効果の検討が必要です。
車両用GPS追跡アプリの料金体系は、月額課金が一般的です。最低アカウント数や契約期間が定められているアプリもあるため、必ず確認しましょう。スマートフォンなどの各端末費用や、データ通信費用がかかる点にも注意が必要です。
選び方のポイントは、用途、附帯機能、使いやすさの3つです。自社の用途や必要とする機能にマッチしたアプリを導入して、業務効率化を実現しましょう。
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