お役立ち情報
  1. Home
  2. お役立ち情報
  3. スマートキーを利用したリレーアタックの手口とは?大切な車を守る防止策
2023.01.24

スマートキーを利用したリレーアタックの手口とは?大切な車を守る防止策

スマートキーが破られる「リレーアタック」「コードグラバー」とは、どんな手口なのか解説します。リレーアタックやコードグラバーの被害を受けないため、防犯対策は必須です。
すぐできる対策から、最新の社用車管理システム「Bqey」まで、詳しく解説します。

車両の盗難被害件数

警察庁によれば、令和3年は5,182件の車の盗難被害があったと発表されています。
年々、被害件数は少なくなってきているようですが、それでも1年間で5,000件以上の被害があるのです。

「自分は大丈夫」と思わず、対策をしていくことが重要です。

参考:警察庁|自動車・二輪車盗難対策

車の鍵の変化

車の鍵は、もともと片側だけギザギザの山がついたものでしたが、この形状はピッキングされやすいという難点がありました。
ピッキングとは、施錠された鍵を、外から鍵穴に工具を刺し込み、開錠する行為のことです。
ピッキングに対抗するため、次に登場したのは、両側がギザギザした両山のもの。そしてさらなる対策として、内側に溝をつけた内溝のものが登場しました。

しかし、形状が変わっても、ピッキング被害は完全には無くせません。そこで出てきたのが、ドアの鍵穴に鍵を差し込む必要のないキーレスキー(スマートキー)です。スマートキーにより、ボタン操作でドアロックを解除することができるようになりました。また、車に記録されたIDと、鍵が微弱な電波で発するIDが合致しないとエンジンが始動しない「イモビライザー」も開発されました。

ほかにも、車に近づくとドアロックが解除される「スマートキー」や、スマートフォンが鍵の代わりになる「デジタルキー」など、次々に新しい鍵のカタチが生まれています。

車の変化に合わせて車を盗む手口も変化

鍵を回してドアを開けていた頃は、盗難の主な手口はピッキングでした。
しかし、電波を使った鍵では、ピッキングではなく違う手口が使われます。

車に記録されたIDと所有者の鍵のIDをチェックするイモビライザーは、特に防犯性能が高いと言われています。
しかし、それを無効化してしまうのが、イモビカッターを使う盗難手法です。

そもそもイモビカッターは、鍵を失くしてしまったときなど緊急時に、鍵業者や整備業者が、IDコードを書き換えて開錠するために使用する道具です。
窃盗犯はそれを悪用しているのです。通常は、IDコードが一致しないとエンジンがかからないはずなのですが、このイモビカッターを使えば、簡単にコードを書き換えられてしまいます。

愛知県などでは、鍵業者や整備業者以外のイモビライザー所持を条例で禁止しています。
鍵が進化すれば、犯行手口も変わる、まるでいたちごっこです。

スマートキーとは

スマートキーとは、鍵穴やボタン操作を必要としない鍵のことです。鍵を持った状態で車に近づいたり、触れたりすることで、開錠することができます。

スマートキー使用車では、車と鍵の双方が微弱な電波を発することにより、鍵を開けたり、閉めたりしています。
この電波によって、車と鍵が一致していることを確認しているのです。

そのため、他のスマートキーの発する電波で、車の鍵が開いてしまうことはありません。

リレーアタックとは

スマートキーは常に微弱な電波を発しており、リレーアタックとはそれを利用した窃盗の手口です。
通常、このリレーアタックは数人のグループで行われます。

窃盗犯は、キーが発する微弱な電波を機械で増幅させます。
スマートキーと車が離れたところにあっても、中継を挟んで車まで飛ばして、ロックを解除してしまうのです。

リレーアタックの具体的な手法

リレーアタックの具体的な手順は、以下のようになります。

1.犯人Aが、玄関に置いてあるスマートキーやキーの所有者の近くへ行く
2.スマートキーの微弱電波を特殊な機器で受信
3.受信した電波を増幅させて、車の近くにいる犯人Bへ送信
4.犯人Bが受信した機器で車のロックを解除、エンジンスタート

スマートキーと車の距離が遠い場合などは、中継者が複数人であることもあります。

リレーアタック防止策

スマートキー搭載車がリレーアタックをされないようにするには、どのような方法があるのでしょうか。
スマートキーの置き場所や入れものを変えるだけですぐに実行できる対策もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

スマートキーの取り扱い

リレーアタック対策を以下に挙げました。少し気をつけるだけでも効果がありますので、試してみてください。

1.スマートキーを外に近い場所に置かない
玄関や外に近い場所にスマートキーを置いておくと、電波が受信されやすくなります。発している微弱な電波は、1メートル~1.5メートル程の範囲まで届きます。そのため、2階に置くなど置き場所を工夫するのも効果的です。

2.スマートキーを缶や電波遮断ポーチに入れておく
スマートキーを缶に入れると電波が遮断されるので、リレーアタック対策になります。また、電波遮断ポーチや、電波遮断キーケースといったものも売られています。本当に電波が遮断されているか心配なときは、スマートキーを缶や電波遮断ポーチに入れたまま、車に近づいてみてください。ドアが開かなければ、電波を遮断することができています。

3.スマートキーが電波を発さないよう設定する
メーカーによっては、スマートキーを節電モードにすることで、電波を発しないようにすることができます。操作方法は、各メーカーごとに異なります。例えばトヨタ製のある車では、スマートキーの施錠ボタンを押しながら開錠ボタンを2回押すと、節電モードが作動します。節電モードを解除したい場合は、スマートキーのボタンのどれかを押すと設定が解除されます。

その他に対策できること

スマートキーに限らず、自転車盗難などの対策と同じように、基本的な対策を講じるのも大事です。
窃盗犯に「盗むのに時間がかかる、目立つ」と思わせましょう。

1.ハンドルロックやタイヤロックをかける
物理的にロックをかけてしまうことで、「防犯対策がされている車」と思われ、狙われにくくなります。

2.車にカバーをつける
外から見ても車種が分からず、狙われにくくなります。

3.駐車する際は、人通りの多いところに停める
人通りが多いところでは、怪しい動きは見咎められる恐れもありますし、犯行におよびにくいです。

4.人感センサー付きのライトを取り付ける
ライトが点くと、やはり目立ちますので、犯行の抑止力になります。

新しい手口「コードグラバー」

近年、増えてきている新しい手口が「コードグラバー」です。コードグラバーとは、リレーアタックと同様にスマートキーの発する電波を利用した手口ですが、決定的に違うのは「スペアキーが作られてしまう」点です。
リレーアタックよりも悪質で、短時間でできてしまいます。

コードグラバーの特徴

そもそもコードグラバーとは、車の所有者がスペアキーを作るための機器でした。正規の使用目的は、紛失や破損に備えるためや、家族での車のシェアのためでした。

コードグラバーによってスマートキーの電波を受信すると、その受信した信号を読み込み、スマートキーのスペアを作成できます。
所有者が車にロックをかけるわずかな時間で、信号をコピーすることも可能です。スペアキーを使えば、車のロックを解除したり、エンジンスタートできたりもしてしまいます。

コードグラバーは100メートル(機器によっては500メートル)離れた位置からでも受信が可能であるため、傍受されていることに気づきにくい難点があります。

コードグラバーの防止策

コードグラバー防止策は、リレーアタックと対策はほとんど同じです。
スマートキーを外に近い場所に置かない、電波を遮断できるものに入れておく、スマートキーが電波を発さないように設定する、といった対策を心がけましょう。

ただし、電波遮断キーケースを利用していても、コードグラバーを使うと、ドアロックをするわずかな時間だけで信号を盗まれてしまいます。

そのため、ハンドルロックやタイヤロックといった他の物理的な対策と組み合わせると、防犯効果が高まります。
また、直接盗難を防ぐ対策ではありませんが、GPSを設置するのも一つの方法です。
GPSを車に取り付けておけば、もしも盗難にあった場合でも位置を把握することができ、車を取り戻せる可能性が高くなります。

デジタルキーとは

デジタルキーとは、従来のいわゆる「鍵」を使って、車のロックを解除したり、エンジンスタートさせたりするのではなく、スマートフォンを鍵にするシステムです。

最近では、スマートフォンを使って、電気を点けたり、カーテンを開けたりすることができるようになりました。
スマートフォンと連携して操作ができる「IoT機器」「IoT家電」という名前を目にすることもあるのではないでしょうか。車もその流れの例外ではなく、スマートフォンでさまざまな操作ができるようになってきています。

スマートフォンに専用のアプリを入れることにより、デジタルキー対応の車種とアプリを連携して使うことができます。
またスマートフォンを使い、車のキーのシェアも簡単にできます。

「他の人も乗るのに、アプリを入れた本人のスマートフォンがないと乗れないのでは?」との心配は無用です。
キーをシェアするには、QRコードを読み取る方法や、SMSでシェアする方法などがあります。
シェアする期間の設定や、操作の制限もできるので、安心です。

日本で初めてスマートキーを開発した東海理化が提供する「QEYbox」

1999年、日本初のスマートキーを開発し、車の変化とともに鍵の開発を行ってきた東海理化。
その東海理化が、スマートキー開発のノウハウを活かし、デジタルキーを使ったシステムを開発しました。
それが、スマートフォンを車の鍵に変える「QEYbox」です。

「QEYbox」では、中に車の物理的な鍵であるスマートキーが入っている箱を車内に設置するだけで簡単にスマホを車の鍵にすることができます。
設置するだけなので、もちろん車両工事は不要です。
アプリを使って鍵をシェアできるので、鍵を非接触・非対面で受け取れます。

車が複数台あったとしても、アプリの中で鍵を一括で管理できるので、管理の手間が省けます。誰がいつ操作したのかもログで管理できるため、管理がより簡単になります。

「QEYbox」の安全性

「Qey Box」は車内に物理鍵を置くことで、鍵を持ち歩く必要がなく、鍵の紛失リスクを失くすことができます。
しかし、「車の中に鍵を置くことが不安」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

リレーアタックはスマートキーから発生している微弱な電波を悪用する犯行ですが、車内にスマートキーが置かれている場合、車外に電波が漏れ出ることはなく、リレーアタックによる車の盗難の心配はありません。

社用車管理システム「Bqey」なら社用車を安全に管理

社用車管理システム「Bqey」の「QEYbox」なら、リレーアタック対策が行えます。

また「Bqey」を使うと、手間のかかる社用車の管理も簡単で、クラウドで一元管理が可能です。日報やアルコールチェック記録などを紙で管理する必要もなくなります。また、各自のスマートフォンが鍵となるため、鍵の物理的な受け渡しも不要です。鍵を紛失する心配もないため、防犯に効果的です。

鍵が進化していくことで、新たな盗難手口が次々に生まれています。いまだ車の盗難件数はゼロにはなってはいませんが、各自で対策し、被害に遭う可能性を小さくすることは可能です。鍵の仕組みを知り、新しい技術や防犯対策を取り入れるなどして、適切に対応していきましょう。

資料請求はこちらから!