5分でわかるIT導入補助金2023|制度の概要から申請フローまで解説
自社の作業効率や生産性の向上を目的としたシステムの導入を検討しているのであれば、IT導入補助金の制度を活用できるかもしれません。IT導入補助金を活用したいと思っていても、
・自社が補助金の対象かどうかよくわからない
・対象となるシステムがわからない
・申請が複雑そうで流れがわからない
といった悩みや疑問を持っている方も多いかと思います。
そこで本記事では、
・IT導入補助金の対象企業や対象システム
・補助金の種類
・申請の流れやスケジュール
等についてご紹介します。システムの導入を検討している方やIT導入補助金の概要を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
IT導入補助金とは
IT導入補助金は2017年に始まった制度で、中小企業・小規模事業者等のITツールの導入を支援を目的とした制度です。
自社の課題やニーズに合ったITツールを導入することで、日々の業務の効率化や生産性向上を図ることができますが、ツールの導入には費用が発生します。費用の問題でITツールの導入が困難な企業に対して、国が補助金を交付することで、IT化による生産性向上を支援するために作られた制度です。
IT導入補助金の対象者
IT導入補助金は、限られた業種の中小企業等や小規模事業者が対象となります。具体的には以下のいずれかに該当する場合が対象となります。
①中小企業等(個人事業を含む)
②小規模事業者
対象となるITツール
IT導入補助金の対象となるITツールは、IT導入支援事業者が事務局に登録して認定を受けたものだけです。
「IT導入支援事業者」とは、ITツールの導入により生産性の向上を目指す中小企業・小規模事業者等と共に事業を実施するパートナーとして、中小企業・小規模事業者等に対するITツールの説明、導入、運用方法の相談等のサポート、及び、補助金の交付申請や実績報告等の事務局に提出する各種申請・手続きのサポートを行う事業者のことです。
今回の補助金の対象となるIT導入支援事業者やITツールは、以下のIT導入補助金2023のサイト内で検索することができます。
なお、対象となるITツールを大きく分類すると以下のとおりです。
申請できる補助金の種類
2023年度のIT導入補助金には「通常枠(A類型)」「通常枠(B類型)」「デジタル化基盤導入類型」「複数社連携IT導入類型」といった4つの枠が用意されています。それぞれ対象となるITツールや条件、補助料金が異なるため、申請の際は事前に確認しておく必要があります。
以下では申請できる4つの枠について、対象となるITツール、条件、補助額等について詳しく解説します。
①通常枠(A,B類型)
通常枠(A,B類型)の対象となるのは主に、ソフトウェアの購入費用、クラウドの最大1年利用料、それらに関連したオプションなどです。
PCやタブレットといったハードウェアは対象外です。
通常枠の補助率は、ITツールの導入にかかる費用の1/2までです。補助額はA類型であれば5万~150万円未満、B類型では150万~450万円以下となります。
A類型とB類型の区別および補助に関する詳細は以下のとおりです。
②セキュリティ対策推進枠
「セキュリティ対策推進枠」の対象となるのは、独立行政法人情報処理推進機構が公表している「サイバーセキュリティお助け隊サービス制度」に掲載されているサービスで、補助金事務局に登録されているITベンダーのツールやサービスに限られています。
補助率は2/1までで、補助額は5万円~100万円です。補助対象として最大2年分のサービス利用料が認められています。
詳細は以下のとおりです。
③デジタル化基盤導入類型
デジタル化基盤導入類型は、インボイスなど新たな制度に対応するために必要なITツールを導入する際に受けられる補助金です。主に会計ソフト、受注ソフト、決済ソフト、ECソフトなどの導入や入れ替え時に補助金が受けられます。
補助率や補助額は機能の数によって異なり、1機能以上の場合の補助率はITツールの導入にかかる費用の1/2まで、補助額は50万円以下(下限なし)です。2機能以上の場合の補助率は2/3まで、補助額は50万円超から350万円です。
詳細は以下のとおりです。
また、デジタル化基盤導入類型の場合は、ハードウェア購入費に対しても以下のような補助金があります。
④複数社連携IT導入類型
「複数社連携IT導入類型」は、複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツールなどの導入を支援することを目的としています。効率的に連携を行うためにかかった費用や、アドバイスを貰うために依頼した外部の専門家への謝礼金が補助の対象です。
複数社連携IT導入類型の補助率と補助上限は以下のとおりです。
○補助率
(1)基盤導入経費:2/3~3/4
(2)消費動向等分析経費:2/3
(3)事務費・専門家費:2/3
○補助上限額
(1)基盤導入経費:3,000万円
(2)消費動向等分析経費:3,000万円
(3)事務費・専門家費:200万円
その他の詳細は以下のとおりです。
該当する補助金の確認方法
このように、IT導入補助金には種類があり、補助率や補助額もまちまちです。導入を検討しているシステムがどの類型に当てはまるかを確認するには、以下の類型判別チャートもご活用ください。
申請のスケジュール
IT導入補助金の申請は、複数回締切が設けられています。締切の直前はアクセスが集中する可能性があるため、日時に余裕を持って申請することをおすすめします。
現時点で確定しているスケジュールは以下のとおりです。
通常枠・セキュリティ対策推進枠
一次締切
締切日:2023年4月25日(火) 17:00
交付決定日:2023年5月31日(水) 17:00 (予定)
二次締切
締切日:2023年6月2日(金) 17:00
交付決定日:2023年7月11日(火) 17:00 (予定)
三次締切
締切日:2023年7月10日(月) 17:00
交付決定日:2023年8月22日(火) 17:00 (予定)
四次締切
締切日:2023年7月31日(月) 17:00
交付決定日:2023年9月12日(火) 17:00 (予定)
デジタル化基盤導入類型
一次締切
締切日:2023年4月25日(火) 17:00
交付決定日:2023年5月31日(水) 17:00 (予定)
二次締切
締切日:2023年5月16日(火) 17:00
交付決定日:2023年6月21日(水) 17:00 (予定)
三次締切
締切日:2023年6月2日(金) 17:00
交付決定日:2023年7月11日(火) 17:00 (予定)
四次締切
締切日:2023年6月20日(火) 17:00
交付決定日:2023年8月1日(火) 17:00 (予定)
五次締切
締切日:2023年7月10日(月) 17:00
交付決定日:2023年8月22日(火) 17:00 (予定)
六次締切
締切日:2023年7月31日(月) 17:00
交付決定日:2023年9月12日(火) 17:00 (予定)
複数社連携IT導入類型
一次締切
締切日:2023年5月31日(水) 17:00
交付決定日:2023年7月上旬予定
申請に際して事前に進めておくべきこと4選
①「gBizIDプライム」のアカウント作成
IT導入補助金の申請はオンライン上で行います。申請を行うためには、「gBizIDプライム」のアカウントを作成する必要があります。
アカウント作成の申請をしてから承認されてアカウントが使えるようになるまでに2週間ほどかかると言われているため、早めにアカウント作成を済ませておくようにしましょう。
「gBizIDプライム」のアカウント申請ページは、以下のサイトです。
参照:「gBizID」
②「SECURITY ACTION」の実施
「SECURITY ACTION」とは、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度です。
「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の実践をベースに、「一つ星」と「二つ星」の二段階に分けられた取組み目標が設定されています。IT導入補助金を申請するためには、このどちらかの目標を掲げて実践する必要があります。
詳細は以下のサイトをご確認ください。
③「みらデジ」の「経営チェック」の実施
IT導入補助金を申請するためには、「みらデジ」のサイトで「経営チェック」を行う必要があります。
「みらデジ」とは、会社のデジタル化を中心とした経営状態を可視化することで、経営に役立つ情報収集や支援機関への支援相談に繋げるポータルサイトのことで、中小事業庁が推進しています。
「経営チェック」を行うことで、同業種・同地域の事業者と比較して、自社のデジタル化の対応が遅れているのかどうかや、どんな経営課題を抱えているかを確認することができます。
詳細は以下のサイトをご確認ください。
参照:「みらデジ」
申請の流れ
交付申請をする際には、IT導入支援事業者と共同で申請書を作成する必要があります。申請書の一部の内容はIT導入支援事業者が入力しなくてはなりません。
具体的な申請の流れは以下のとおりです。
- IT導入支援事業者に申請マイページに招待してもらう
- 申請マイページを開設
- gBizIDにログイン
- 交付申請の作成・交付申請情報の入力
※賃金に関する情報は、IT導入支援事業者が情報入力した後に行う - IT導入支援事業者へ情報入力を依頼
- 賃金に関する情報の入力
- SMS認証・提出
BqeyはIT導入補助金の対象
弊社が提供する社用車管理システム「Bqey(ビーキー)」は、アルコールチェックや運転日報など、煩雑になりがちな社用車を一元管理できるシステムです。
物理的な鍵の受け渡しが不要になり、業務効率が劇的に向上します。さらに稼働状況を見える化することで、不要な車両を削減し経費削減効果も見込めます。
「Bqey」は通常枠(A類型)の対象となっているため、最大50%の補助金が活用できます。詳細はお気軽にお問合せください。
資料請求はこちらから!
また、5月30日(火)11:00~12:00で、IT導入補助金についてのウェビナーを開催します。
本ウェビナーでは、ITツールの導入を対象とする「通常枠(A類型)」の最新情報と合わせて、「Bqey(ビーキー)」のクラウドサービス利用を例としたIT補助金の活用方法も具体的にご紹介いたします。国内最大級の補助金・助成金情報サイトを運営する株式会社補助金ポータルからゲスト講師をお招きし、2023年度のIT導入補助金について詳しく解説いたしますので、是非ご参加ください。
参加申し込みは、こちら をクリック!