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2022.12.28

エコドライブとは?エコドライブのメリットや具体的な運転の仕方を紹介!

「エコドライブ」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。なんとなく「環境によさそう」「低燃費でガソリン代を節約できそう」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
今回は、エコドライブとは何か、エコドライブを実践するとどんなメリットがあるのか、具体的にどのような運転の仕方なのかなどをご説明します。

エコドライブとは?

エコドライブとは、燃料消費量やCO2排出量を減らし、地球温暖化防止につなげる「運転技術」や「心掛け」のことを言います。

平成15年に警察庁、経済産業省、国土交通省および環境省で構成される「エコドライブ普及連絡会」が発足したことをきっかけに、「エコドライブ」という言葉が普及しました。

エコドライブの「エコ」という言葉には二つの意味があると言われており、「エコロジカル(環境にやさしい)」と「エコノミカル(お財布にやさしい)」です。
車の燃料として主流になっているガソリンは石油からできているので、いずれ枯渇すると言われています。私たちは限りある資源を大切に使う必要があります。

エコドライブのメリット

①環境にやさしい

以前から、世界全体で地球温暖化が問題視されています。車を運転するためにはガソリン等の化石燃料を燃やすことになるので、地球温暖化の主な原因であるCO2が排出されます。

国土交通省によると、2020年度における日本のCO2排出量のうち、自動車による排出量は全体の15.5%を占めます。
参考:国土交通省ホームページ「運輸部門における二酸化炭素排出量」

この数字からもわかるように、車の運転が地球温暖化にもたらす影響は非常に大きいです。私たち一人ひとりがエコドライブを実践することで、CO2排出量を減らし地球温暖化を防止することにつながります。

②ガソリン代の節約になる

エコドライブを実践することで、燃料消費量を減らすことができます。通常の運転と比べて一定距離を走るのに必要なガソリンの使用量が少なくなるので、ガソリン代の節約につながります。
「もともと燃費の良い車に乗っているからあまり関係ない」と思っている方もいるかもしれませんが、どの車に乗っていたとしても運転の仕方次第で燃料消費量は大きく変わります。
車の使用頻度が高い人にとってはガソリン代の影響は大きいので、ガソリンの使用量を減らすことは経済的なメリットが大きいと言えます。

③交通事故防止に繋がる

エコドライブは「環境にやさしい」「お財布やさしい」とお伝えしましたが、「人にやさしい」とも言われています。
エコドライブの運転の仕方の中には、「発進するときには穏やかにアクセルを踏む」「車間距離を適切に保って急ブレーキを踏まない」などがありますので、必然的に安全運転にもつながります。
日本中の運転者がエコドライブを意識するようになれば、日本の交通事故は大幅に減るとも言われています。

エコドライブには運転者にとっても社会とっても嬉しいメリットがたくさんあるので、エコドライブを実践している団体や企業も増えてきています。

たとえば、東京都トラック協会が推進している「グリーン・エコプロジェクト」という事業があります。この事業は、2006年に地球温暖化防止対策の対応を図るため、独自のCO2等削減対策を盛り込んだ新規事業としてスタートしました。
2006年からの16年間で、「燃費の17.7%向上」「燃料を10.2万kL削減」「スギ約1,893万本分の植樹に相当するCO2の削減」「交通事故件数を28.8%低減」を達成したそうです。

一人ひとりが運転時にエコドライブを実践することで、社会全体として大きなメリットを得ることができます。
このあと、エコドライブの具体的な運転方法を解説します。ぜひできることから実践していきましょう!

参考:東京都トラック協会「グリーン・エコプロジェクト」

エコドライブ10のすすめ

「エコドライブ10のすすめ」とは、エコドライブの起源である「エコドライブ普及連絡会」が策定した、エコドライブとして推奨すべき行動を示したものです。平成15年に策定され、定期的に内容の見直しが行われています。

参考:エコドライブ普及連絡会「エコドライブ10のすすめ」

ここからは「エコドライブ10のすすめ」をご紹介します。

 

  1. 自分の燃費を把握しよう
    自分の車の日々の燃費を把握することで、エコドライブの効果を実感することができます。車に搭載されている燃費計やエコドライブナビゲーションなどを活用するとよいでしょう。
     
  2. ふんわりアクセル「eスタート」
    発進するときは穏やかにアクセルを踏みましょう。そうすることで、10%程度燃費が改善すると言われています。
     
  3. 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
    一定の速度で走り車間距離にゆとりを持ちましょう。車間距離が短くなると無駄な加速・減速が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化します。
     
  4. 減速時は早めにアクセルを離そう
    減速時に早めにアクセルから足を離すことでエンジンブレーキが作動し、2%程度燃費が改善します。坂道を下る時にも、エンジンブレーキを活用しましょう。
     
  5. エアコンの使用は適切に
    車のエアコンは車内を冷却・除湿する機能なので、暖房のみ必要なときはエアコンを切りましょう。
    たとえば、車内の温度設定が外気と同じ25℃であっても、エアコンをオンにしたままだと12%程度燃費が悪化します。また、冷房時も温度を下げすぎないようにしましょう。
     
  6. ムダなアイドリングはやめよう
    10分間のアイドリング(エアコンオフの場合)で、130㏄程度の燃料を消費するので、待ち合わせや荷物の積み下ろし等による駐停車の際はアイドリングせず、エンジンをかけたらすぐに出発するようにしましょう。
     
  7. 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう
    道に迷ったり渋滞に巻き込まれたりすると、その分燃料消費量が増加します。出かける前に、渋滞・交通規制などの道路交通情報や走行ルートをあらかじめ確認し、出発後も道路交通情報をこまめにチェックするようにしましょう。
     
  8. タイヤの空気圧から始める点検・整備
    タイヤの空気圧は一か月で5%程度低下するので、定期的にチェックする習慣をつけましょう。タイヤの空気圧が適正値より不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化します。
    また、エンジンオイルやオイルフィルタ、エアクリーナエレメント等の定期的な交換も燃費が改善すると言われています。
     
  9. 不要な荷物はおろそう
    車の燃費は荷物の重さに大きく影響されるため、運ぶ必要のない荷物は車からおろしましょう。
    また、車の燃費は空気抵抗の影響も大きいため、スキーキャリアなどの外装品は、使用しない時には外すようにしましょう。
     
  10. 走行の妨げとなる駐車はやめよう
    交差点付近等の交通の妨げになる場所での迷惑駐車は渋滞を引き起こし、他の車の燃費を悪化させるとともに、交通事故の原因にもなります。

なお、東京都環境局では「エコドライブ推進プロジェクト」として、エコドライブのポイントや東京都のエコドライブ推進に関する取組などの情報を紹介しています。エコドライブ講習が九都県市で実施されており、講習のテキストも掲載されていますので、興味のある方はこちらもぜひご覧ください。

参考:東京都環境局「エコドライブ推進プロジェクト」

エコドライブには車の日常点検が大切!

「エコドライブ10のすすめ」の内容は、運転中に運転者が実践するものが多いですが、「⑧タイヤの空気圧から始める点検・整備」については、社用車を所有している企業において、会社として対応が必要になります。
タイヤの空気圧チェック等の車両の日常点検を行うことは、エコドライブであることはもちろん、交通事故の未然防止にも有効です。乗車前の日常点検を会社としてルーティン化することをおすすめします。

日常点検でチェックするべき項目の一例

車両の日常点検では、以下のような項目をチェックすることがおすすめです。

【日常点検項目の一例】

  1. 車両の傷
    車両に著しい傷はないか
     
  2. タイヤ
    空気圧は適正か・著しい亀裂、損傷はないか
     
  3. 灯火装置・方向指示器
    レンズに汚れ、破損、傷はないか
     
  4. 油漏れ
    自動車の周りに油は漏れていないか
     
  5. ブレーキペダル
    踏みしろは適正か

なお、日常点検については以下のコラムでも解説していますので、ぜひご参照ください。

【必見】社用車管理でリスクマネジメント。「日常点検」の重要性

まとめ

今回は、エコドライブとは何か、エコドライブを実践するとどんなメリットがあるのか、具体的にどのような運転の仕方なのかなどを解説しました。エコドライブを実践することで、地球温暖化を防止したり、ガソリン代を節約したりするだけでなく、交通事故を防止することにもつながります。
エコドライブの取り組みの中には、今日から実践できるものもあります。ぜひできることから始めていきましょう!


また、車両の日常点検を行うことも大切だとお伝えしました。しかし、企業で社用車の日常点検を運用していくには、体制を整えた上で日常点検記録の内容に不備がないかをチェックし、保管しなくてはなりません。これらの業務には、莫大な手間と時間がかかってしまいます。
そこで、日常点検記録等をクラウド上で一元管理できる「Bqey」の導入をおすすめします。

「Bqey」では、日常点検の結果を運転者がスマホアプリから入力できるので、提出漏れを防ぎ、データはクラウド上で3年間保管可能です。
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