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2022.12.28

【2023年最新版!】社用車の車検は何年おき?社用車の車検の頻度や車検にかかる費用を解説!

社用車を運用する場合には、定期的に車検を受けなくてはなりません。ですが、社用車の車種によっては一般的な車検の頻度と異なるため、戸惑う人も少なくないはずです。そこで今回は、社用車を車検に出す頻度やかかる費用の目安はいくらなのかなどを解説します。

車検とは

車検ってなに?

車検とは「自動車検査登録制度」の略称です。自家用車で公道を走行するには「道路運送車両法」で定められた保安基準を満たしている必要があります。

車検の目的は「定められた保安基準をクリアしているか」を定期的に検査し、安全な車社会を守ることです。保安基準を満たしていない車は事故を起こすリスクが高まるため、それを防止するために車検を行わなくてはなりません。保安基準を満たしていない場合は、再度検査を受ける必要があります。

仮に車検を受けていない、もしくは車検が切れている自家用車で公道を走行すると、道路運送車両法違反となり罰則が科せられるので、注意が必要です。

車検と法定点検の違い

車検に似ている検査として「法定点検」があります。法定点検とは「道路運送車両法」で義務付けられている自家用車の点検のことをいいます。法定点検は車両のサイズなどで以下のように時期が異なります。また、自家用車やレンタカーは点検内容によって頻度が異なります。

  • 自家用車(乗用車・軽自動車):12ヶ月毎、24ヶ月毎
  • 自家用車(小型・中型トラック):6ヶ月毎、12ヶ月毎
  • 自家用車(大型トラック):3ヶ月毎
  • 社用車(バス・タクシー・トラックなど):3ヶ月毎
  • レンタカー(乗用車):6ヶ月、12ヶ月毎
  • レンタカー(乗用車以外):3ヶ月毎、12ヶ月毎

車検は車が保安基準を満たしているか検査する作業である一方で、法定点検は車が故障していないかを点検整備する作業であるという違いがあります。
車検と法定点検は別の作業になりますが、実施頻度が同じ(24ヶ月毎)である法定点検と車検は同時に行われることが多いです。

法定点検は、自家用車で安全に公道を走るために「道路運送車両法第48条」で義務付けられていますが、法定点検を受けなかった場合でも特に罰則は定められていません。ただし、定期的な点検や整備を怠ると重大な事故に繋がるリスクが高まるので、罰則がなかったとしても法定点検は定期的に行わなくてはなりません。

また、バスやトラック、タクシーなどの事業用自動車は、点検を怠ると罰金や運行停止命令などの罰則が科せられる可能性があるため、確実に点検を実施しなくてはなりません。

社用車の車検の頻度や罰則

社用車の車検は何年おき?

社用車の車検は次のようなサイクルで行われます。

車検は満了日を迎える前であればいつ受けても問題ありません。満了日付近に受けることが難しい場合は、前倒しで受けることが可能です。
しかし、1ヶ月以上早く車検を受けると、以下のように次回以降の満了日が前倒しになるため注意が必要です。

満了日から1ヶ月前までの間に車検を受けると次回の満了日が前倒しにならないので、受けられない事情がない場合は満了日から1ヶ月前までの間で受けることがおすすめです。

車検の有効期間の確認方法

車検の有効期間は「検査標章(車検ステッカー)」と「車検証」で確認することができます。検査標章は基本的に車のフロントガラスの上部に貼られています。検査標章の表側には車検の満了年月が記載されており、裏側には有効期間が満了する年月日が記載されています。

一方で、車検証は車検が通った後に交付されます。車検証には「有効期間が満了する年月日」が記載されています。

車検の有効期間を過ぎてしまうとどうなる?

道路運送車両法により、自家用車で公道を走行するには車検証を携行することが義務付けられています。車検が切れた状態で公道を走行した場合、次のような罰則が科されます。

  • 違反点数6点
  • 30日間の免許停止
  • 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金


また、自賠責保険が切れている状態で公道を走行した場合、以下のように罰則が重くなります。

  • 違反点数6点
  • 30日間の免許停止
  • 1年6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金


車検が切れているの場合は、同時に自賠責保険も切れていることがほとんどです。無車検・無保険で検挙された際の罰則は、次のようになります。

  • 違反点数6点
  • 90日間の免許停止
  • 1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金

無車検・無保険の場合も、違反点数は6点です。複数の違反を同時に行った場合は、高い方の違反点数が適用されます。そのため、無車検と無保険の両方の違反点数を加算することはありません。

ですが、懲罰や罰金といった刑事罰に関しては、刑法の併合罪(刑法 第9章)にあるとおり「懲役期間の長い方の1.5倍と2つの合計の短い方」「罰金は2つの金額の合計以下」が科せられます。無車検・無保険の場合であれば「1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金」となります。

また、社用車で車検が切れていることが発覚した場合は、その車両の利用を停止しなくてはならないため、業務がストップしてしまう恐れがあります。社用車を複数台所有している場合は、管理が煩雑にならないように車検のタイミングを合わせておくことをおすすめします。

参考:道路運送車両法

車検にかかる主な費用とは?

車検にかかる費用には、主に「法定費用」と「車検基本料金」の2種類があります。
法定費用は「国や保険会社に支払う費用」であるのに対し、車検基本料金は「車検を頼む店舗に払う費用」となります。

ここからは、「法定費用」と「車検基本料金」についてそれぞれ詳しく解説していきます。

①法定費用

法定費用には「自動車重量税」「自賠責保険料」「印紙代」など、税金や保険料などが含まれています。それぞれの費用の詳細は以下のとおりです。

自動車重量税

車両の重量、車種、年式、エコカー減税といった要素で税額が上下します。自家用車の重量は、車検証で確認することが可能です。

自動車重量税は、車種が普通自動車と軽自動車のどちらであるかによっても税額が変動します。普通自動車は0.5tを基準として、0.5tごとに重量税が加算されます。対して軽自動車は、重量に関係なく金額は一律となります。

年式は初年度登録から何年経過しているかを表しています。基本的に年式が古いほど重量税の金額が上がります。年式が「13年未満」「13年経過」「18年経過」で金額が増加します。

また、エコカー減税の有無によって、自動車税と重量税が増額されます。国土交通省の定める排気ガスと燃費が基準を満たしている場合は、エコカー減税の対象となります。

自動車重量税にかかる税額は以下のとおりです。

自賠責保険

自賠責保険は「自動車損害賠償保障法」により、自動車やバイクの所有者は加入が義務付けられています。自賠責保険料は、次回の車検までの24ヶ月分を支払う必要があります。

自賠責保険料は以下のとおりです。

印紙代

車検証などを交付する際に支払う手数料のことをいいます。依頼先や車種によって金額が異なります。

印紙代は以下のとおりです。

②車検基本料金

車検をお店に依頼すると「点検技術料」「整備技術料」「代行手数料」といった費用がかかります。それらをまとめて「車検基本料金」といいます。整備や点検にかかる手間が多ければ多いほど、費用も高くなります。

車検を依頼する先としては、次のようなお店が挙げられます。

  • ディーラー
    車を購入した際の店舗やメーカーの店舗で車検を行うことができます。部品の交換は純正部品が使われるため、他のお店に比べて高額になりがちです。
     
  • 車検専門店
    他店と比べて価格も安く作業が早いというメリットがあります。ただし、必要最低限の整備や点検しか行われません。
     
  • ガソリンスタンド
    ガソリンスタンドは、価格の割引やサービスが充実しているという特徴がありますが、工場が近場にないと時間がかかる恐れがあります。
     
  • 整備工場
    価格が高くなく、故障が見つかった場合も安価に修理してもらえる可能性が高いというメリットがある一方で、土日祝にやっていない工場が多いというデメリットもあります。

車検に必要な持ち物は?

車検を受ける際には、以下の持ち物が必要です。不足していると車検を受けられない可能性もあるので、事前にしっかりと準備しましょう。
車検証

前回交付された車検証が必要となります。車検が切れてしまっている場合でも、車検証は必要となるため用意しましょう。

自賠責保険証

自賠責保険は、基本的に2年分支払うことが義務付けられています。一般的には車検をする際に同時に更新されるため、車検を定期的に受けている場合は、自賠責保険が切れることは滅多にありません。
ですが、自賠責保険が切れた状態で公道を走行するのは違法になるため、念のため確認しておくといいでしょう。
車検証と一緒に保管されている事が多いため、自賠責保険証が見当たらない場合は車検証の保管場所を探してみるとよいでしょう。

納税証明書

車検を受ける際は、当年の自動車税納税証明書や軽自動車税納税証明書が必要になります。納税証明書は、自動車税をしっかり納税しているという証拠になる書類です。
毎年5月頃になると送付されます。自動車税が未納の場合は車検を受けることができないので、忘れずに納めておきましょう。
納付書を紛失した場合は、自動車税は自動車税事務所、軽自動車は市区町村役場に問い合わせて再発行してもらう必要があります。

そして車検のタイミングになって慌てることがないように、自動車税の支払いを済ませたら納税証明書をしっかり保管し、納税証明書に車検を受ける年の出納印が押印されていることも確認するようにしましょう。

印鑑

車検の際には、使用者の印鑑(認印)が必要になります。直筆による署名で代用できる場合もありますが、念のため持って行った方が安心です。

ロックナットアダプター(取り付けている場合)

ロックナットを付けている場合は、専用のアダプターが必要になります。タイヤを取り外す際に必ず使用するため、忘れずに持って行きましょう。

まとめ

当記事では社用車の車検の頻度について解説しました。社用車は基本的に、自家用車と同じタイミングで車検を受けることになります。ですが、社用車の車種によっては車検のタイミングが異なる場合もあるため、注意が必要です。
また、車検には必要な持ち物がいくつかあるので、車検を受けることが決まったら事前に用意しておくことをおすすめします。

車検を忘れると社用車を使用できなくなったり、違反として罰則を科せられてしまうため、車検の管理はとても大切です。会社として、車に乗る従業員の安全を確保することはもちろん、車社会の安全を維持する責任があります。保有する車両台数が多い場合は管理が煩雑になりますが、会社の信頼にも関わるため、確実に管理するようにしましょう。


社用車に関する業務は、車検の管理だけでなく、日々の日常点検や運行記録の管理、アルコールチェックの実施や記録管理等、多岐に渡ります。これらの業務を効率化するためには、車両管理システムの導入もおすすめです。
 

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