あおり運転の対策としてできることは?あおり運転の危険性や罰則も合わせて解説!
近年、注目を浴びている「あおり運転」。あおり運転は、重大な事故につながる可能性が高い危険な行為です。
もしあおり運転に遭遇した場合、どうしたらよいかわからない方も多いのではないでしょうか。また、あおり運転をしているつもりはなくても、あおり運転とみなされ加害者となってしまうケースもあります。
本記事では、あおり運転の危険性と対処法について説明します。自身があおり運転の加害者とみなされないようにする対策も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
あおり運転とはどんな運転のこと?
あおり運転とは
後方の車に対してブレーキとアクセルを繰り返したり、周囲の車に対して必要以上に距離を縮めたりして、運転がしづらくなりような嫌がらせをする運転を「あおり運転」と言います。意図的な場合はもちろん、意図していない場合であっても、あおり運転を含む危険な運転は「妨害運転」とみなされ、罰則が課せられる可能性があります。
また、あおり運転は「車だけ」と思われがちですが、自転車も含まれます。車だけでなく、自転車に乗っている時もあおり運転になっていないか注意することが必要です。
あおり運転の例
あおり運転とみなされるのは、次のような行為(運転)です。
- 不必要にアクセルとブレーキを繰り返す
- 車間距離を必要以上に詰める
- 不必要な幅寄せ
- 急な進路変更
- 蛇行運転
- 不必要なクラクションや声出し
危険を回避する目的でないのにもかかわらずこれらの行為を行った場合、あおり運転とみなされます。
あおり運転は5割の人が被害経験がある!?
警察庁が実施した「あおり運転に関するアンケート」では、過去1年間で、3人に1人があおり運転の被害経験があると回答しています。
また、2021年にチューリッヒ保険会社が実施した調査によると、あおり運転の被害経験があると回答した人は「5割」もいたようです。
参考:チューリッヒ保険会社「2021年あおり運転実態調査」
このように、多くのドライバーがあおり運転の被害経験をもっており、身近なところで頻繁に起こっている問題と言えます。あおり運転は重大な事故につながる危険性があるため、他人事だと思わず、普段から注意しなければなりません。
あおり運転の罰則は?
道路交通法の改正
道路交通法の一部改正(整備)は、定期的に行われています。
あおり運転に関する道路交通法が改正および施行されたのは2020年6月30日で、東名高速道路で起きた悲惨な交通事故がきっかけでした。この事故が大きくクローズアップされたことを受けて、あおり運転は危険な「妨害運転」とみなされるようになり、罰則が厳しくなりました。
あおり運転による罰則の内容
あおり運転の罰則は以下のとおり定められています。
通行する他の車両に対して交通の危険を生じさせるおそれがある妨害行為をした者には、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられる場合があります。加えて、違反点数25点の加算と、欠格期間2年の運転免許取り消しも与えられます(※1)。
また、通行する他の車両に対して、重大な交通の危険を生じさせる妨害行為をした者に対しては、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」が課せられる場合があります。加えて、違反点数35点の加算、欠格期間3年の運転免許取り消しが与えられます(※2)。
(※1)前歴や累積した点数により、欠格期間が最大5年まで延長されます。
(※2)前歴や累積した点数により、欠格期間が最大10年まで延長されます。
あおり運転をしないための対策4選
運転の仕方によっては、意図していなくともあおり運転とみなされ、罰則を受けてしまうことがあるため、日頃の運転から注意が必要です。運転時には特に、次の4つを意識しましょう。
- 車間距離を十分にとる
- むやみにクラクションを鳴らさない
- イライラしても挑発的な行為をしない
- 心にゆとりを持って運転する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①車間距離を十分にとる
前方の車に近づきすぎると、あおり運転とみなされる可能性があります。そのため、十分な車間距離をとるようにしましょう。
また、前方の車の予測できない急ブレーキに対する安全措置にもなります。あおり運転とみなされないだけでなく、交通事故を防ぐためにも、十分に車間距離をとって運転するようにしましょう。
適切な車間距離は「速度計の示す数字から15を引いた数」と言われています。しかし、走行中に車間距離を測ることは難しいです。適切な車間距離を保つ方法として、車間時間という考え方があります。
車間時間とは、スピードに関係なく、前を走行している車がある地点を通過してから自分がその地点にたどり着くまでの時間です。統計的には、車間時間を2秒くらいで維持すると、重大事故が起こりにくいと言われています。そして、4秒以上空けてしまうと他の車が割り込んでくる可能性があるので、かえって危険になります。車間時間2秒を数える時は、ゆっくりと01(ゼロイチ)、02(ゼロニ)とゼロを付けて数えることがポイントです。
車間距離の把握が難しい場合は、車間時間を意識してみても良いでしょう。
②むやみにクラクションを鳴らさない
クラクションの使い方が、あおり運転とみなされる可能性もあります。
そもそもクラクションは、見通しの悪い場所で周囲に知らせる目的や、危険を避けるためにやむを得ない状況で鳴らすものです。たとえ周囲の車の運転にイライラしたとしても、むやみにクラクションを鳴らさないように気を付けましょう。
③イライラしても挑発的な行為をしない
運転をしている時に周囲の車の運転にイライラしたとしても、相手を挑発するような行為をしてはいけません。車間距離を詰めて急かしたり、声や仕草で威嚇したりすれば、それは立派なあおり運転です。
また、相手から威嚇されると、張り合いたくなるかもしれません。しかし、同じ土俵に乗っても、事故の危険性が高まるだけです。相手から離れて安全を確保することを優先しましょう。
④心にゆとりを持って運転する
時間がなくて急いでいる時や日常的にストレスがたまっている時には、無意識にあおり運転を行いがちです。
心にゆとりを持つためには、次のことを意識するとよいでしょう。
- 時間に余裕を持って行動する
- 1日のどこかに5分間だけでもストレスを解消する時間を取る
- 譲り合いの精神を常にもっておく
これらを意識するだけで、運転が大きく変わります。まずは1つだけでも実践し、余裕のある運転をするように心掛けましょう。
あおり運転に遭った時の対処法は?
実際にあおり運転をされてしまった時は、恐怖心もあるので冷静でいることは難しいかもしれません。しかし、あらかじめ対処法を知り、もしものことを事前に想定しておくと、冷静な判断と行動を取れるようになります。これからご紹介する4つの対処法を把握し、いざというときに備えておきしょう。
①人目が多い場所に停車し、道を譲る
後続車から車間距離を詰められて、あおられていると感じた場合は、人目が多い場所に停車してすみやかに道を譲りましょう。人目が多いと、何かあった際に周囲の協力を得られる可能性や、暴力行為を避けられる可能性があるからです。
ただし、高速道路の路肩への停車は、危険なため避けてください。高速道路であおられた場合は、パーキングエリアに停車するとよいでしょう。
②警察に通報する
通常、走行中にスマートフォンなどを操作するのは違反行為になりますが、安全を確保するための緊急時は問題ないとされています。身の安全を確保したうえで、警察に通報しましょう。
通報する際は、下記のような内容を、覚えている範囲で伝えてください。
- 加害者の特徴
- 加害者が乗っている車のナンバーと特徴(色や車種など)
- どのような行為を受けたかなど
車やカーナビによっては、緊急通報システムが備えられているものがあります。スマートフォンの操作を即座に操作することが難しい場合は、緊急通報システムも活用しましょう。
③車の窓やドアの鍵を閉める
必ず車の窓やドアの鍵は閉めておいてください。
あおり運転を行い、無理やり停車させてくるケースは少なくないです。
その際、あおり運転の加害者が自分の乗っている車に近づいてきて、乗り込もうとしたり空いた窓から手を出そうとしたりする危険性があります。被害を回避するためにも、車の窓やドアの鍵は閉めましょう。
加えて、窓越しに通報したことをアピールすると、より被害を回避できます。ただしこの場合は、相手を挑発しすぎないように注意が必要です。
④相手の車のナンバー等をひかえる
あおり運転の加害者が乗る車のナンバーや特徴を、メモまたは撮影しておきましょう。車の特徴がわかると、警察に通報した際、警察が加害者を発見しやすくなります。
あおり運転によって何らかのケガを負った場合、加害者を発見できなければ、慰謝料を請求することができません。また、その加害者は、他の誰かに再びあおり運転を行うことが想定されます。被害を拡大しないためにも、加害者を早く見つけることが大切です。
とっさに車のナンバーや特徴をひかえるのが難しい方は、ドライブレコーダーの取り付けがおすすめです。あおり運転を受けた際、加害者の行為の一部始終を記録におさめられるため、安心して安全確保に集中できます。
まとめ
車を運転する以上、誰にでもあおり運転に遭遇する可能性があります。あおり運転をされてしまった時に焦らないためにも、対処法を理解しておくことをおすすめします。
また、自分があおり運転の加害者にならないように、車間距離を保ったり、時間と心に余裕を持って運転するようにしましょう。
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